･ ページ20
あれ、なんだろう。甘い匂い?
類先輩とは違うけど、甘い……違うな。
これって……
「オレンジ?」
あれ、司先輩。
あなた自身が黄色いからって匂いまでオレンジにしなくても……。
「司先輩って未来はスターですよね? オレンジになるのが夢じゃないですよね??」
……………?
ちょっ、なんで誰も返事してくれないんですか。
「司先輩聞いてま……す…か??? えっ?」
なぜか司先輩は顔を青くして固まってる。なんで?
「あの、司先輩どうし────」
なに、この空気。
寧々ちゃんは顔を類先輩から逸らして体震わせているし、類先輩は………。
「A君」
……………なんか怖い!!!!!!
なんか、怖い。えっ、いつも早い優しく女神様のような美しい微笑みだけれど今は違う。
なんだろう。
………………怖い。
「あ……あの、類先輩……? どどどどどうした……んですか?」
「A君。今すぐに司君から離れないと、僕もう君とお昼ご飯食べなくなる可能性があるのだけれどいいかな??」
「嫌です!!!!!!」
私は一気に手を離し司先輩から一定の距離を置いた。
なんで!? なんで抱きしめた時はなんもなかったのに、今になって?!
どうしたんですか類先輩!!!!
怖い怖い怖い怖い!!!
でも、怒ってる類先輩もかっこいい!!!!
「A君は誰にでも抱きつくのかい?」
「い、……いえ……」
「なら、なぜ司君に抱きついたんだい?」
「つ……司先輩だから……ですか……ね???」
「そうかい。なら、僕はもう用済みかな?」
用済み????? ナニソレ??
「それじゃ、用済みの僕はここから居なくなろうかな」
そう言って類先輩は立ち上がり屋上から出ていこ………えっ?!?!?!
「まままままままままってください!! 待ってください類先輩!! いいい嫌です!! 私類先輩いないと生きていけないです! 類がいないと私……」
慌てて類先輩の背中に抱きつき必死にそう言った。
嫌だ嫌だ。類先輩。嫌です。
離れていかないでください。何でもするから!!
「うぅ。離れないでください(´；ω；｀)」
「…………ふふっ。これで満足かいA君」
「へっ?」
類先輩は私の頭を撫でて、いつもの優しい目で私を見ている。
え、どゆこと?
「嫉妬してみて欲しかったのだろう? 上手くできていたかい?」
………………なっ?!?!
「演じていたんですか!?!?」
「ふふっ。面白かったよ」
不覚!! そうだよ。類先輩あんなにすごい演技できるんだもん! 私を騙すぐらいお手の物だよ!!
「もぉぉぉぉおおおおおお!!!」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 174人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「プロセカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜桃(プロフ) - にゃんさん» ご指摘ありがとうございます。直させていただきました! (2021年6月15日 18時) (
レス) id: 5e57f3acae (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 誤字報告ですページ26の紙が髪になってますよ (2021年6月15日 18時) (レス) id: 7bed001268 (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃん - 続きの方も楽しみにしておりますとも……お疲れ様です((類｢お疲れ様。よく頑張ったね｣((とかいうボイスほしい!!((切実 (2021年3月14日 23時) (レス) id: bc0f9be876 (このIDを非表示/違反報告)
桜桃(プロフ) - いいですねそれ( -ω- ´)ﾌｯ 私も家宝しまっ( '-' )ノ)`-' ) (2021年3月14日 14時) (レス) id: 5e57f3acae (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃん - 私が親友を彼女にもらいたいですよ……( '-' )ノ)`-' )(((まぁ、類くんからホワイトデー貰えたんで家宝にしまs(((ゲームだろうが (2021年3月14日 11時) (レス) id: bc0f9be876 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桜桃 | 作成日時：2021年3月2日 10時
