9.柔よく剛を制す ページ11
楠城SIDE
椿「葵ちゃん、二番隊隊長お願いできるかな」
葵「私に指図していいのはAちゃんだけだけど…、それはAちゃんのご意向?」
椿「そうだよ」
葵「じゃあ…聞く」
葵ちゃんは二番隊隊長、三ツ谷隆に向かって思い切り蹴りを入れた。不意打ちだったから三ツ谷も全部は受け止めきれなかったらしい、足元がふらついている。
椿「…俺は、コイツらやらないといけないんだよね」
単体の喧嘩もグループでの喧嘩もいつも乗り気じゃないけど、ちょっと今日は違うかもしれない。一番隊隊長、場地圭介。そして…副隊長、松野千冬。
場「こんなチビが俺らの相手をするのか?」
千「場地さんならこんな奴目じゃないっすよ!」
舐められてる…。確かに俺は強くないよ、Aちゃんと比べたら。でもさ…こんな俺でも副首領なんだよ。お前ら以上の力は…俺にだってある。
椿「チビだからって舐めてたら…お前ら殺されちゃうよ」
俺はまず場地の顔面を狙って拳を突き出した。でもそれはフェイクだ。本物は…、
こっちなんだよなァ。
椿「ほら」
俺らは力が弱いから体幹鍛えて足で攻撃をすることが多い。
場「…!?…んだ、コイツ…!」
千「場地さん!」
一瞬の怯みを俺が逃がすわけないよね。
そのまま顎をアッパーで殴り、こめかみを狙った。顎もこめかみも殴られたら脳が揺さぶられて失神、脳震盪を起こす。落とすにはもってこいの場所。俺らは効率的な喧嘩しかしない。
なんで?
弱いからね。でも…弱い奴等ほど未知の力を出せる。
柔よく剛を制す
それが俺たちだから。
千「場地さんが…一瞬にして…」
椿「戦意喪失?なら…抵抗しないでそのまま落とされて」
千「ッ…!」
隊長と同じやられ方なら本望?俺たちは隊長とか副隊長とかそういうのないからよくわからないけど…。
…さて、一番隊はこれで終わりかな。後は下の奴等倒せば終わりだね。
椿「あっけないなぁ…、東京卍會。Aちゃんが一目置いてたからもっと強いのかと思ってたんだけど…」
椿「葵ちゃーん、こっち終わったよー」
葵「了解。こっちはもう少しかかりそうだから、周りの雑魚たち片付けてほしいんだけど」
椿「わかった」
そういえば皐月君ってどこにいるんだろう。見てないな…。
ド「場地ィ!!」
椿「…あれ、君が副総長の龍宮寺堅?」
下の奴等片付けようと思ってたけど…、先にこっちやった方が良いか。Aちゃんもその方が楽だ。
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年9月19日 20時