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白橋SIDE

 満たされないのに…、この状態のままでいたい、そう思ってしまっている。私は…卑怯だな。

鶴「…泣いてる…のか?」

 「泣いて…ない…」

 私は敬語が外れていることにも気づかない程、感情が溢れ出していた。

 彼の顔を見ることなんて出来ない。こんなひどい顔…見せられない。

鶴「そんなに…会いたいなら、連れてくる」

 「違う…、違うの…。私が嫌で嫌で…仕方がないの。昔に囚われて…ばかりで…、何も…成長できていない自分が…大嫌い…」

 ただ少し誰かと一緒にいただけで、すぐその人に依存してしまう。一人でいる期間が長くなれば長くなるほど、相手の温もりを手放すことが惜しくなる。私はそんな人間だ。

鶴「白橋…」

 「大丈夫…。私は…慣れてるから、独りになることなんて…」

 私は鶴蝶さんの膝の上から降りようとした。でも床に足を付けた瞬間に私は床が外れてしまったかのように膝から崩れ落ち、彼に両脇を抱えられてしまった。

 「…????」

鶴「いきなり立とうとするな。びっくりする」

 「………ごめ…ん…」

 何が起こったのかわからなかった。驚きのあまり涙は止まり、私はぽかんと口を開けていた。

鶴「…はぁ…」

 鶴蝶さんはため息を吐きながらも、私をゆっくりとまた持ち上げて自分の膝に乗せた。どうしても降ろしたくないのね。

鶴「イザナも…、誰かに頼ることが苦手だった」

 「……」

鶴「お前も同じだ」

 “頼れ”と私の耳元で呟いた。どうしてここまで私を気にかけてくれるのか…、理由は一つ。私がイザナさんに似ている…から。…マイキーさんも、蘭さんも、竜胆さんも…。もしかして…、マイキーさんを除いたこの三人は元天竺の人たちなのかな。

 私って…、何なんだろう。昔からそう。誰も私を私として見てくれない。必ず…誰かに重ねて見られてしまう。あの人と似ている、この人みたい、雰囲気がそっくりだ…って。

 悲しい…、辛いよ。

 誰か…私自身を…愛してよ。

鶴「A…」

 「…何?」

鶴「何が…一番辛い?」

 何が…一番…、…何が…?そんなの…、一つしかない。

 「孤独なのが……」

 どんどん溢れてくる涙を堪えながら、私は言葉を紡いだ。

 「孤独が…、一番…辛い…ッ…!寂しいのは…嫌…、誰も私を…見てくれないのは…嫌…!」

鶴「…そうか。…じゃあ、竜胆とは別れなかったほうが良かったな」

 「…え…?…なん…で…」

鶴「アイツは、お前をちゃんと見てる」

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suffron*(プロフ) - ゆいとこさん» コメントありがとうございます!三ツ谷君が最推しなんで結構序盤絡ませていきたいと思ってるんです!これからも頑張りますね! (2022年11月18日 15時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ(プロフ) - 続編移行おめでとうございます!(おめでとう…なのか?)いつも楽しく読ませていただいてます!!三ツ谷くん出てくるんですね!今後の展開がすごく楽しみです♪無理せず更新頑張ってください!! (2022年11月18日 15時) (レス) @page1 id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:suffron* | 作成日時:2022年11月17日 23時

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