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白橋SIDE
?「観念したのか?」
なるほどね、油断してるってわけだ。…なら、
「簡単」
スーツを仕立てるよりも簡単。
私は銃口がある方を持ち、勢いよく振り上げた。そしてグリップの先を相手の頭に打ち付けた。身長が届かなかったのでちょうどこめかみ辺りに直撃。結果的に良し。
「はぁ…、この人連れて帰ってくれますか?」
私がレジに戻ろうとしたその時…、大きな音と共に肩に大きな熱が生じた。ほんの少し時間が経った後、ようやく酷い痛みが襲ってきて私は崩れ落ちた。
「〜〜ッ!」
痛い…よりも、熱い。体中に強い電流が流れているみたい…。ポタポタと私の血と思われる赤い液体が床に零れていく。
?「一瞬意識が飛んじまったが…、銃で撃った方が確実だったんじゃないのか?」
もう少し…、強く殴れば良かった。これじゃあ右腕が使い物にならない…。この人たちを追い返した後病院に行かないと…。
…いや、追い返せるのか?
そっちの下っ端みたいな男の人は何とかなるけど…、こっちの人間は…何とかならないかも。やっぱり発砲するしかないのかな。…でもなぁ、周りに気づかれると面倒だし。
悶々と考えていると、銃弾が頬を掠めていった。全く…考える暇すら与えてくれないの?
「…う…ッ…」
痛い…、とても痛い…。まだ熱も冷めきっていないから余計に…。
?「やっぱり連れて帰るか。こんな珍しい女、オークションに出せばいい値で売れそうだ」
脳に直撃しないように相手はギリギリで銃弾を頭に当てた。私はその衝撃で意識を失い、倒れた。
別れても…、こんな目に遭うのか。ねぇ…竜胆さん…。
私…、貴方と別れなかったほうが良かった?
?「…い…、おい。…白橋、起きろ」
目を開けると見慣れた天井が映った。
「…ん……、…あれ…?…病院でも…、知らない場所でも…ない…?」
?「起きたか。大丈夫か?」
「…鶴…蝶…さん?」
隣には鶴蝶さんがいた。ベッドに座って私の頭を撫でている。
「頭は大丈夫です。肩は…まだ痛みますが」
鶴「アイツらは全て下の奴らが殺した。梵天を壊滅させようと企んでいた組の人間だったらしい。お前のおかげではあるが、…無理だと思ったらちゃんと助けを求めろ」
「すみません…。店を壊したくなかったので…、あまり大きな騒ぎにしたくなくて…」
鶴「わからないこともねぇけど…。…竜胆はどうした、付き合ってたんじゃないのか?」
「…別れましたよ」
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suffron*(プロフ) - ゆいとこさん» コメントありがとうございます!三ツ谷君が最推しなんで結構序盤絡ませていきたいと思ってるんです!これからも頑張りますね! (2022年11月18日 15時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ(プロフ) - 続編移行おめでとうございます!(おめでとう…なのか?)いつも楽しく読ませていただいてます!!三ツ谷くん出てくるんですね!今後の展開がすごく楽しみです♪無理せず更新頑張ってください!! (2022年11月18日 15時) (レス) @page1 id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年11月17日 23時