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白橋SIDE

 色々作業をして、途中途中客の相手をしていたらすでに昼は回っていて日が西側にあった。もう5時近いのか。

 客足はまぁまぁ。オーダーメイドを頼む人はいなかったけど、少し高めのスーツを買っていってくれた人がいた。昨日の売り上げが良かったから多少今日は落ち込んでいても問題ないけどね。

 「いらっしゃいま…せ…」

蘭「Aちゃーん」

 「…何をお求めでしょうか。オーダーメイドですか?」

 蘭さんの目はいつもよりずっと冷たかった。竜胆さんに聞いたんだろうな…。怒られるのは面倒だけど…、仕方ないか。

蘭「うん、スーツを新調して」

 「かしこまりました」

 個室のドアを閉めた途端、手首を壁に押し付けられた。後ろ向きに押さえつけられているから蘭さんの顔が見えない。

蘭「俺の可愛い可愛い弟がさ…、ちょー機嫌悪いんだよね」

 「そうですか。…改めて採寸させてもらうので離していただけませんか?」

蘭「なんで別れた?…お前がここをやめればいいだけの話だったよな?」

 冷たい視線が…突き刺さってくる。声も…何もかも…冷たく感じる。でも…、ここをやめればいいだけの話だなんて…、そんなの酷すぎる。

 「…何もわかっていないくせに…、口を出さないでください。勝手なことを…言わないでください。竜胆さんとこの店、どちらを取るか聞かれたら迷わずこちらを取ります」

蘭「は…?」

 「竜胆さんから…、貴方は何を聞いたんですか。別れたことですか?私が彼を突き放した事だけですか?…竜胆さんは…、納得はしていなくても理解はしてくれたんです。だから…、貴方が口を挟む権利は一切ありません。…はい、この話はもう終わりにしましょう。採寸しますよ」

 …何か言いかけていたようだけど諦めたのか手を離してくれた。竜胆さんのこと…そんなに大切なんだな。私には…血の繋がった年の近い弟とか妹がいないからよくわからない。

蘭「マジで機嫌悪いから、俺や三途でも手に負えねぇんだ」

 「…大変ですね」

蘭「一つだけ聞きたい。竜胆のことを嫌いになったわけじゃないんだよな?」

 「えぇ。…嫌いになる理由が…ありません」

 私がそう答えると蘭さんの冷たかった目は少し優しくなった。この答え方が満点だったかどうかはわからないけど、地雷は踏まずに済んだ。

蘭「それを伝えればアイツも少し機嫌直るかな〜」

 「さぁ…?…はい、終わりました。今回のスーツに関して何かご希望などございますか?」

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suffron*(プロフ) - ゆいとこさん» コメントありがとうございます!三ツ谷君が最推しなんで結構序盤絡ませていきたいと思ってるんです!これからも頑張りますね! (2022年11月18日 15時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ(プロフ) - 続編移行おめでとうございます!(おめでとう…なのか?)いつも楽しく読ませていただいてます!!三ツ谷くん出てくるんですね!今後の展開がすごく楽しみです♪無理せず更新頑張ってください!! (2022年11月18日 15時) (レス) @page1 id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:suffron* | 作成日時:2022年11月17日 23時

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