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白橋SIDE
竜「ありがとな」
「…礼を言うのは…こちらの方ですよ。こんな私を好きになってくれて本当に嬉しかったです。…これは本音ですからね」
竜胆さんは泣きそうな顔で私を抱きしめた。親が離れていくのを止めるかのように強く腕を掴んでいる。これが最後なんだから…、少しぐらいなら許してあげないとね…。
「ねぇ…竜胆さん…。…もっと違う出会い方をしていたら…、私たちは幸せだったかもしれませんね」
竜「…そうだな」
「お店にはいつでも来てください。でも、あまり頻繁に来られるとまた巻き込まれてしまうので」
竜「わかってる」
名残惜しそうに離れていった手がどうしても恋しくなってしまう。でも追いかけちゃ駄目だ…、今までの話し合いも、私と竜胆さんの苦渋の決断も全て台無しになる。
「さよなら、帰り道には気を付けてくださいね」
竜「あぁ、またな」
彼の背中は…私なんかよりもずっと寂しそうだ。当たり前か。彼は私のことが好きだけど、私は…彼を好きだとは思っていないから。
これは…好きじゃないんでしょ？貴方が教えてくれたものとは…全く違うよ。
やめよう。考えても…考えても…、いいことなんてない。むしろもっと悲しくなって嫌気がさしてくる…。
「今日は…寝よう」
シャワーに入って化粧を落として…、そして寝よう。寝たら気持ちの整理も出来るっていうし。
私は寝る準備を終わらせて布団に入った。
「今日は…いつもより寒いな…」
もう夏に入るというのに…、なんでこんなに寒いのかな。
どうやら…今日は上手く眠れなさそうだ。
フワフワとした意識の中で浅い眠りだけを取り、いつも通り７時に起きた。朝ご飯もいらないか、そんなお腹空いてないし。
「今日は晴天だ…、雲一つない青空…」
お客さんはたくさん来てくれそう、良かった。
配「白橋さーん、配達です」
「はーい…」
ドアを開けると大きい段ボールを抱えた配達員さんがいた。生地が届いたんだ。今日の内に整理をして明日三ツ谷さんに来てもらおう。
「ん…、重…い…」
いつも以上に重い…。今回は布だけじゃなくて違う材料も沢山使うからな…。
「…そろそろ店の方も準備した方がいいか」
シャッターを開けた後に、洗顔や化粧を済ませた。
そして９時、開店の時間になった。
布の整理は思ったよりも早くできそうだけど…。この布もう少し軽めにした方が良かったな、やっぱり見て買わないと駄目か…。
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suffron*(プロフ) - ゆいとこさん» コメントありがとうございます！三ツ谷君が最推しなんで結構序盤絡ませていきたいと思ってるんです！これからも頑張りますね！ (2022年11月18日 15時) (
レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ(プロフ) - 続編移行おめでとうございます！(おめでとう…なのか？)いつも楽しく読ませていただいてます！！三ツ谷くん出てくるんですね！今後の展開がすごく楽しみです♪無理せず更新頑張ってください！！ (2022年11月18日 15時) (レス) @page1 id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：suffron* | 作成日時：2022年11月17日 23時
