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竜胆SIDE
今度?
「…また来ますよね?」
竜「行く」
Aは軽く微笑んで顔を近づけ、躊躇いがちにキスをしてきた。口じゃなかったことが少し残念だけど…。
「今度は…口に出来るように頑張ります。仕事頑張ってください。私もそろそろお店を開ける準備をするので」
竜「あ…あぁ」
俺は靴を履いて、ドアノブに手をかけた。捻りかけたところで少し手を止め、しっかり見送ってくれているAの方を振り返った。
「ん…」
竜「…いってきますのチュー、な?」
「さっきしたじゃないですか、もう…。…いってらっしゃい」
竜「いってきます」
今度こそしっかりドアを開け、俺は仕事に向かった。今日もさっさと全部仕事終わらせてコイツんとこ行こう。絶対何かは言われるだろうけど、多分入れてくれるし。アイツ、押しに弱いから。まぁ、だから昨日舌を入れた時の必死の抵抗には俺もビビったわ。
アイツなら水に流してくれるよな?
下「竜胆さん、朝帰りですか?」
竜「あ?いつものことだろ」
下「最近は全然してなかった気がしますけど…、本命でも出来ました?」
いつも俺にくっついて回る下っ端。ただでさえ変に鋭い奴なのに、女関係のこととなるとさらに鋭くなるからめんどくせぇ。
俺が答えないでいると、コイツはニヤニヤして俺を突っついてきた。うぜぇ…。
下「あの女遊びの激しい灰谷兄弟の…まさか弟が恋なんてなぁ…」
竜「お前には関係ねぇよ」
下「いやいやありますよ。お迎えとか行かないといけないじゃないですか。どんな女の人なんですか?竜胆さんの好きになる人だから…、きっとめっちゃ可愛くて小さくて守ってあげたくなるような感じなんだろうな」
…全部外れなんだが。
可愛くないことはない。でもAは可愛いよりは美人よりの顔だ。照れた時の顔に勝る可愛さはないけどな。それと全然小さくねぇ、守ってあげたくなるような性格でもねぇ。
竜「ぜんっぜん違ぇし…」
下「えぇ!?マジっすか!」
竜「…ハイヒール履いて170近くあるような女だ」
下「…それは中々な高身長…」
竜「後、ソイツは店経営して全て一人でスーツを仕立ててんだよ。しかもそのスーツ、店の経営破綻すんじゃないか心配になるぐらい安い」
なんであの値段で経営できてんだろうな…。生地を安く仕入れているのか、時間と手間を値段に一切含んでいないのか…。
下「ふへぇ…。でも顔は竜胆さん好みですよね!?」
…どうなんだ?
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suffron*(プロフ) - ゆいとこさん» コメントありがとうございます!三ツ谷君が最推しなんで結構序盤絡ませていきたいと思ってるんです!これからも頑張りますね! (2022年11月18日 15時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ(プロフ) - 続編移行おめでとうございます!(おめでとう…なのか?)いつも楽しく読ませていただいてます!!三ツ谷くん出てくるんですね!今後の展開がすごく楽しみです♪無理せず更新頑張ってください!! (2022年11月18日 15時) (レス) @page1 id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年11月17日 23時