15話 ページ15
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拓実ダンスフェスティバルの日、午前練になった
拓実姉ちゃんの勇姿見に行く`・ω・´
「…ふふ」
最後の大会前で大変なのに、
応援してくれてる拓実。
可愛い弟にかっこ悪い姿なんか見せられないな。
ダンスフェスティバルを3日後に備えた今日の練習。
先輩たちに「いい味を出してる」と褒めてもらえて
蓮くんには「頑張っとったもんね」と声をかけてもらえて。
あの厳しい槍角さんにも「やるやん」と
ジュースをご馳走してもらえたのだ。
なんとなくで入ったダンスサークルで
まさか自分がこんなに夢中になるなんて
思いもしなかっただろう。
あの日蓮くんが私に声をかけていなかったら、
どうなっていんだろうか。
あの春の日を思い出すと
なんだか胸がどきどきとする。
舞いちる桜、まだ少し冷たい風。
遠くに見えた人混み。
そして、無邪気にはにかむ蓮くん。
「…やばいな」
大会前だからか、妙にセンチメンタルな気持ちになってしまう。
まるで最後の大会前みたいだ。
槍角さんは「堅苦しいもんちゃう」って言ってたし
楽しめるように頑張ろう。
緊張しすぎるのも良くない。
駅の改札口を抜けると、
仕事終わりのサラリーマンさんたちが駆け足で
ホームに降りていくのが見えた。
今ちょうど快速電車が来たらしい。
その電車に乗るほうが最寄りに早く着く。
私も、軽く小走りしながら階段に向かった。
＿＿＿＿＿自分は運がいい方だと思っていた。
階段の1歩目、降りようとした瞬間
肩に何かがぶつかった。
顔を上げると走り抜けて行く小太りなサラリーマン。
彼も焦っていたんだろう。
嫌な浮遊感に、心臓が縮んだ気がした。
バランスが崩れて、
足が段差にうまく着地できなかった。
「やば」と気づいたときには
頭は変に冷静になっていて
視界のすべてがスローモーションに見える。
身体が頭を守ろうと膝を地面にぶつけた。
咄嗟に手をついて、なんとか階段の途中で落ちるのを堪える。
よかった。
一番下まで転げ落ちていたら
大変なことになっていたかもしれない。
ホッと息をついた瞬間、嫌な痛みが足首に走った。
息が上がる。
電車の扉が閉まる音が遠くに聞こえた。
「…っ」
自分は運がいい方だと、どこかで勘違いしていた。
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Shiu(プロフ) - ぴさん» コメントありがとうございます！お返事が遅くなってしまってすいません…！最近ようやく私生活が落ち着き、他作品から完結に向けてお話を進めています。こちらのお話もきちんとした形に終わるよう更新する所存です、もし良ければお待ちいただけると幸いです…！ (4月10日 21時) (
レス) @page29 id: de23370fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 感情移入して泣きそうになりました…更新楽しみにしてます… (10月1日 3時) (レス) @page29 id: 69b32d86ae (このIDを非表示/違反報告)
Shiu(プロフ) - ななしさん» こんばんは！暖かくやさしいコメントをありがとうございます…！終盤直前で停止させてしまってすいません(；-；)完結させたい気持ちはとてもあります！また楽しく読んでいただけるようがんばります!!励みになりました、ありがとうございます！ (6月21日 19時) (レス) id: 4d51508915 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - コメント失礼します。主人公の性格も蓮くんも人間らしくて素敵で、読んでいて落ち着く(表現変かもしれません)お話でした⋯！更新まったり楽しみにしています✨ (2022年6月20日 15時) (レス) @page29 id: 791bab0b0f (このIDを非表示/違反報告)
Shiu(プロフ) - ^^さん» コメントありがとうございます！数少ない小説の中から見つけて下さりありがとうございます(*´-`*)妄想空想こじらせた小説ですが、実際の蓮くんはもっとかっこよくて魅力的な方です…！ぜひ堕ちましょう💓💞更新頑張ります！ (2022年6月9日 5時) (レス) id: 4d51508915 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shiu
| 作成日時：2021年9月8日 2時
