拝啓 自分を大切にしない先輩へ ページ37
自分を大切にしない先輩へ
＿＿＿＿ 十二月十九日
A 視点
A
「 …ん…、 」
目を覚ますと見慣れた部屋で眠っていた。
A
( …あれ…白虎と寝てた気がするんだけど… )
目を擦るが何度見ても自分の部屋だった。
A
「 ふぁ…、、 」
A
( 時間…八時…！？ )
A
「 っ…、 ( 今日は休みか… ) 」
A
「 …？ 」
充電してあったスマホには通知が一件届いていた。
A
( 憂太から…、 )
憂太からのメッセージには、
俺を労う言葉と起きたら一年の教室に来ること、が書かれていた。
A
「 くぁぁ… 」
欠伸を噛み殺しながら、活動を開始する。
A
( 取り敢えず、シャワー浴びてから着替えようかな… )
寮の共同で使用している風呂に行き、シャワーを軽く浴びた。
比較的動きやすい私服に着替えて、
指定された一年の教室に向かう。
A
( 運んでくれたの、憂太たちかなー…
だとしたら真希たちからの説教か… )
教室 ＿＿＿＿
A
「 憂太ー、真希ー、パンダー、棘ー、入ってもいーのー？ 」
A
「 …？ 」
いつまで経っても返事がなくて、
神経を研ぎ澄ませば、憂太たちの呪力も感じない。
A
( えー…呼び出したのアッチなのに… )
A
「 入るよ？ 」
教室の引き戸をガラガラと引いて開ける。
A
「 あれ…、、 」
教室には少ない数の机と椅子が並べられているだけだった。
A
( あ、でも、いや… )
真ん中の席の机には、一本の花が置いてあった。
A
( 綺麗…白色の花…なんて名前だろ、 )
A
「 ん…？ 」
ふと黒板を見ると、でかでかてした文字で
A
( 『 花を持って談話室に来い 』 )
A
「 なんで… 」
A
( ま、行こっかな )
談話室 ＿＿＿＿
A
「 … ( 誰もいない… ) 」
教室から談話室に向かったが、また人がいなかった。
A
「 …！ 」
A
( また同じ花… )
A
( 何々？何か企んでる？ )
談話室のローテーブルには花以外にもメモ帳が置いてある。
A
( 『 花を回収して、道場に来てください。 』
…字がさっきと違う気がする…？ )
花と一応メモ帳を持って、道場に行くことに。
A
( 何なんだ…？ )
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作者名：珀 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/72190cc3072/
作成日時：2024年3月25日 20時
