拝啓 呪骸のクラスメイトへ ページ20
拝啓 呪骸のクラスメイトへ
パンダ
「 棘の " 呪言 " はなァ、生まれた時から使えちゃったから
昔はそれなりに苦労したみたいだ 」
パンダ
「 呪うつもりのない相手を呪っちゃったりな、
境遇としては憂太にかなり近い 」
乙骨
「 ！ 」
パンダ
「 だから入学当初からオマエを気にかけてたみたいでな 」
パンダ
「 誤解されやすいけど善い奴なんだ。 」
パンダ
「 これからもよろしく頼む。 」
乙骨
「 うん、僕こそ ＿＿＿＿ 」
その時、パゴッ、と音を立てて頭を叩かれた。
禪院
「 オラ昼練いくぞ！！ 」
乙骨
「 あ、そっか 」
禪院
「 パンダ何笑ってんだ！！殺すぞ！！！ 」
乙骨
「 真希さんちょっと、 」
禪院
「 あ？ 」
乙骨
「 刀に呪いを込めるのもう少しスムーズにやりたいんだけど
何かコツとか 」
禪院
「 知らねぇ 」
禪院
「 呪力のことは私に聞くな 」
乙骨
「 ？ 」
昼練を終えて一人グラウンドに残って練習をしていた。
？
「 あれ、乙骨くん一人？ 」
乙骨
「 ！西園寺先輩、 」
声をかけられて振り返ると、
西園寺先輩が制服姿でこちらにやって来た。
乙骨
「 今は昼練を終えて一人です、
西園寺先輩は、任務ですか？ 」
A
「 うん、もう終わったけどね。
報告終えて寮に戻ろうとしたら乙骨くんが見えたから、 」
乙骨
「 なるほど…あ、先輩…少し聞きたいことが、 」
A
「 ？俺が分かることならなんでも… 」
乙骨
「 その…パンダくんについてです、 」
A
「 パンダ？何、喧嘩でもした？ 」
乙骨
「 いや、してないんですけど… 」
乙骨
「 真希さんや狗巻くんは任務を通して何となくですけど、
色々知れたんですけど、唯一、パンダくんだけ分からなくて… 」
A
「 あー…五条先生の説明もなかったもんね… ( 苦笑 ) 」
西園寺先輩はくすっ、と笑う。
A
「 良いよ、俺がパンダと一年一緒に過ごして分かること、
教えてあげるよ。 」
A
「 …それに、パンダ任務だしね。 」
「 座ろ 」 と言って、グラウンドに続く階段に腰掛ける先輩、
僕もその隣に座る。
A
「 んー…どっから話せば良いかな…うーん…
何が知りたい？ 」
乙骨
「 …えぇと、まずパンダくんって動物…なんですか？ 」
A
「 え、五条先生たち、
そこの説明もしてないの？ 」
乙骨
「 え、はい… 」
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作者名：珀 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/72190cc3072/
作成日時：2024年3月25日 20時
