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 乙骨 視点


乙骨
「 …なんの話かな? 」


狗巻
「 …こんぶ 」


乙骨、狗巻
「 … 」


 狗巻くんのことはまだよく分かんなくて
 ちょっとだけ怖かったり…


五条
「 はーい集合! 」


 と、五条先生が両手をパンパンと鳴らす。


五条
「 A、棘、任務だよ。
 真希とパンダは引き続き鍛錬してもらって 」


乙骨
「 …、 」


五条
「 Aは今メッセージで送ったやつね、気をつけて。 」


A
「 はいよ。 」


五条
「 んで棘、ご指名。
 君に適任の呪いだ、ちゃちゃっと祓っておいで。 」


乙骨
「 ご指名… 」


パンダ
「 棘は一年で唯一の二級術師、
 単独での活動も許されてんの。 」


乙骨
「 へぇ〜、凄いなぁ。 」


パンダ
「 ちなみにAは一級術師、
 めちゃくちゃ強いんだぞ。 」


乙骨
( や、やっぱり凄い人だったんだ…西園寺先輩って、 )


A
「 んじゃ、棘頑張ってね! 」


狗巻
「 明太子! 」


 西園寺先輩は手を振ってどこかに走って行った。


五条
「 …さて、憂太も一緒に行っといで、棘のサポートだ。 」


乙骨
「 サポート… 」


五条
「 ってよりは見学だね。 」


五条
「 呪術は多種多様、
 術師の数だけ祓い方があると思ってくれて良い。 」


五条
「 棘の " 呪言 " はその良い例だ。
 しっかり勉強しておいで。 」


五条
「 呪いを解くならまずは呪いを知らなきゃね。 」










乙骨
( 初めての実践…いや二回目か? )


乙骨
( 緊張するな… )


 五条先生から受け取った刀を竹刀袋に入れて背負う。


 その時、肩を二、三回ぽんぽんと叩かれて振り向く。


狗巻
「 しゃけ 」


乙骨
「 !!!
 えっ…あっ、ごめんなさい…?? 」


 狗巻くんだった。

 何を伝えたいのか分からなくて癖で謝ってしまう。


五条
「 憂太、ちょっと。 」


乙骨
「 あ、はい。 」


狗巻
「 … 」


五条
「 悪いね今回引率できなくて。
 でも、ま、本来棘だけで足りる仕事だから気楽にいきな。 」


五条
「 君が気をつけることはただ一つ。 」


乙骨
「 ! 」


五条
「 " 里香 " は出すな。 」


五条
「 前回みたいに運よく引っ込んでくれるとは限らない。
  " 里香 " の力は刀に納まる範囲で使うこと。 」


五条
「 もしまた全部出ちゃったら
 僕と憂太処分(ころ)されちゃうから! 」


乙骨
「 なっ、 」


乙骨
( 何でこのタイミングで追い打ちかけるの!!! )

拝啓 呪言師のクラスメイトへ→← _



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作者名: | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/72190cc3072/  
作成日時:2024年3月25日 20時

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