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…
あの後、目が覚めたら
おみくんは私を抱きかかえたまま眠っていた
時間は夕方
お仕事に関しては、マネージャーさんに連絡してたしカフェのことも大丈夫
でも、
こんな関係になってしまうなんて言ってない
いや、言うものじゃないんだけど
落ち着け
普段使わない頭をグルングルン回転させるけど、どうこの関係を修復してこれから付き合ってくか
あまり浮かばなかった
こんなことになってしまうのを、どこか望んでしまった自分がいたんじゃないか
看病とかこつけて、
彼が弱るところにつけ入ってしまったんじゃないか
『 … とりあえずご飯、、』
彼は、日本を代表するアーティストだ
これ以上風邪を拗らせたら
周りに迷惑をかけるし、おみくん本人もツラい
1度寝たら、あんまり起きないんだな…
静かにベッドを抜け出した
.
…あとは、焼けるの待つだけか
朝ごはんみたいなメニューだ
焼き魚と野菜のおひたしにお味噌、ご飯
おみくんは、和食好きかな…
ジリジリと焼かれる魚をみていた
すると、
prrr…
着信がきて、画面を確認する
その相手は
"壱馬"
『もしもし、』
「俺やけど、いま忙しい?」
『んーん、大丈夫だよ
どうしたの?』
壱馬からの電話なんて初めてで
すこしドキドキしてしまう
声がいい人達は、電話越しでもステキな声なんだなぁ
「いや、店行ってみたら
オーナーの代理で来たって人がおって
Aが風邪ひいたって聞いてん」
叔父さんに、風邪引いたからお店をお願いしますって頼んでたんだけど…
壱馬が来てたのか
「大丈夫か?」
耳に届く優しい声に
罪悪感が芽生えた
『うん、心配かけてごめんね
だいじょ、ッ 』
…
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作者名:miu:miku | 作成日時:2020年9月15日 22時