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…
「まてって！！」
たいして長くない部屋までの通路が
ビックリするくらいに長く感じる
彼に追いつかれないように、頑張って走った
『っやだッ！』
閉めようとしたドアは
ぐっと外から引かれてしまう
驚いて、悲鳴にならない声がでた
勢いよく引かれたドアに乗って、身体が倒れる
すると
ぎゅっと抱きしめられて
大好きな
優しい香りが掠める
会いたくなかった
もう
傷つけたく無かった
「お願い、っ、話聞いて」
震える声は耳に届くけど
心には響かないように
シャッアウトした
私のためでもあるけど、あなたのためでもあるの
『 … 帰って』
大好きだった匂いも
いまじゃ苦しいだけ。
誰かに触れたその手で
私に触らないで
彼女を抱きしめたその手で
わたしを抱きしめないで。
積み上げためのが崩れるのは簡単で。
何処まで逃げるか
何処まで自分を守るか
2回目だ
張り裂けるみたいに
苦しいのは。
タイムリミットは
わたしたちの知らない所で
刻々と近づいていた
それを知っていたら
私はすぐに彼から離れられていたのかな
…
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作者名：miu:miku | 作成日時：2020年9月15日 22時
