誠の旗の元で。続

七拾壱 ページ22

土「おぉ！帰ってきたかA」




貴「はい…終わりました？」




もう、芹沢さんはいない




清々するんだと思ってた




違った。




もう会えないと思うと寂しかった





土「あぁ。そうだ、龍ノ介を見てねえか？」




貴「龍くん…？」




どうしよう…全然言い訳考えてなかった




助けを求めるように、ちらりと一くんの方を見てみると




斉「帰るとき、逃走している息吹を発見したので、そのまま川に…」




新「そうそう。この雨だし、相当運強くなけりゃ死んでるだろ」




貴「この雨で増水してて流れも速いですし…」




一くんはサラリと答える




新八も共に弁解してくれた




ごまかせた…？




土「そうか…三人ともそう言うんだ。そうなんだろ」




山「捜索を打ち切っても良さそうですね」




バレてるけど…見逃してるのかな？




みんな龍くんのこと案外気に入ってたんだ…




沖「土方さんも、まだまだ甘いんですね。鬼になるんじゃなかったんですか？」




土「これからだよ。俺も新選組も」




いつの間にか、夜が明けようとしていた




新しい新選組の姿を照らすように




朝日が登ってきた




貴「私も…これからだね」









私はいつもみんなの一歩後ろ




今だって背中をみてる




次は、横顔が見えるように




みんなと並びたい。




決意を固めた




今まで出なかった言葉は、少しの決意で案外すんなりと口からもれた





貴「私、戦います!!新選組で…誠の旗の元で！」

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