誠の旗の元で。続

六拾陸 ページ17

貴「痛っ…」




龍「ぼーっとしてるからだぜ？」




貴「言ったな？」




いくら何でもあの、龍ノ介に遅れをとるなんて




腹立たしい




怒りの魂を込めてしっかり握る




龍「っちょまてよ悪かったって!!」




貴「とうっ」




龍「痛っうそだろ！？」




見事命中




龍「石はいってるだろ！？死ぬってこれ！！」




貴「そんな小癪な真似しないよ…」




龍「痛い痛い！斉藤は無言で投げるのをやめろ！」




斉「わざわざ宣戦布告する競技ではないだろう」




無数の白い玉が行き交う




やっぱり怪我人がでるんじゃ…




土「お前らの玉全然当たってねえぞっ」




なんかみんな楽しそうでなにより…




そう思ったのもつかの間




山「なにしてるんです!!」




貴「山南さん！？」




山「見てください」




山南さんが、指をさした方向を見ると




障子は破れ、部屋の中が雪まみれに…




山「土方くん、まさかあなたもやってるとは思いませんでした」




山南さんの今まで見たことのない顔





山南さんって怒るんだ…




原「お、俺らが誘ったんだ!!なぁ！平助」




平「そーそー！障子の張替えも雪のかたずけも全部俺らでやっとくからさ！な、新八っつぁん！」




新「そ、そうだな。俺らが言い出したんだし、」





山「話がついて良かったです。片付け、お願いしますね？」




そういうと、いつもの笑顔で戻っていった




沖「何だかんだ言って、一番怖いのって山南さんだよね」




斉「同感だ」




土「あぁ、あの人には、かなわねえ」




土方さんをそこまで言わせるなんて…




原「あの場を取り繕うためにあんな事言っちまったしよー」




あ、そうだった




貴「やっぱ悪いし、私も手伝うよ」




斉「俺も手伝おう」




平「さすが！心広いね!!」




土「悪ぃ…俺はこれから仕事なんだ…」




斉「お気になさらず」




原「少しは息抜きにもなったろ？あんな楽しそうな土方さん見たの久しぶりだぜ？」




新「あぁ！それで充分だ！」




やっぱり、息抜きの為だったのね




土「見透かされてたか…ありがとな」




龍「そんな事より、仕事いいのか？」




土「あぁそうだった。じゃ、片付け頼む」




貴「任せて下さい！」




このあとの片付けは少々疲れたけれど




割と楽しい時間が過ごせた




寒いけど、雪もたまにはいいなぁ

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