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【A】
いよいよ、学園祭は明日に控えていた。
準備は滞りなく行われ、銀魂高校は華やかな雰囲気に包まれる。
私は使わなくなった模造紙を倉庫にしまうべく廊下を歩いていた。
すると誰かに背後から話しかけられる。
そこにいたのは総ちゃんだった。
A「どうしたの、総ちゃん」
沖田「手伝うから半分寄越せ」
A「いや、平気だよ。これくらい1人で持てるs────」
沖田「うるせぇ」
総ちゃんは半分以上の模造紙を持ってくれた。
こういう時総ちゃんは何を言っても聞かないから言ってもしょうがないけど…
すっげぇ気まずい。
2人きりになるのいつぶり?
あ、風邪の日に家に来てくれたけどあれよりも遥かに気まずい。
私たちはしばらく無言で歩いていた。
倉庫に着くと、私は模造紙を元の位置へ戻した。
よし、出ようと思った瞬間に扉が閉められる。
驚いて顔を上げると、扉に閉めた総ちゃんが真剣な顔をして私を見てきた。
目を逸らしたのは多分、何を言われるのか想像出来たから。
A「……総ちゃん、なにしてるの」
沖田「お前、今なんて噂されてるか知ってんのか」
私が噂されている?
桶川さんとトラブった時のことかな?
しばらく考えていると総ちゃんは言った。
沖田「他校のヤンキーと付き合ってるとか、そいつらと公園で煙草吸ってるとか、他にも裏じゃヤンキー共引き連れて暴れ回ってるってな」
A「え、ちょ、待ってなにそれ」
総ちゃんの言葉に思わず耳を疑った。
根も葉もない噂を受け止められない。
一体どこからそんなガセ情報流れたの?
どれもが間違っている。
A「そ、それ全部嘘だよ…?私煙草とか吸ってないし、暴れ回ってもいn────」
沖田「ヤンキー共とつるんでるのは正しいだろ」
言葉を詰まらせた。
図星だからじゃなくて、総ちゃんは私の味方では無かったから。
彼の目は鋭くて、私を見る目が明らかに幼なじみじゃない。
A「……勝手なこと言わないでよ…総ちゃんはヤンキーヤンキーって決めつけ過ぎ」
沖田「俺が考えも無しに言うと思ってんのか?俺とお前は幼なじみでずっと一緒に育ってきたからこそ心配してんのが分かんねぇのか」
"幼なじみ"だから。
だから私の大切な友達を悪く言うの?
それに、総ちゃんは何もわかってない。
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瑠々亜(プロフ) - literarymastertさん» コメントありがとうございます。更新頻度が遅れてしまって申し訳ないです(><)素敵なカップルを書けるよう頑張ります! (2018年10月1日 23時) (レス) id: 95173b8ff8 (このIDを非表示/違反報告)
literarymastert(プロフ) - こういうカップル好きです!笑ニヤニヤしながら見てます!!更新頑張ってください!笑 (2018年10月1日 23時) (レス) id: 2fed73faab (このIDを非表示/違反報告)
瑠々亜(プロフ) - 蛍さん» コメントありがとうございます。ここ数日忙しくて更新めっちゃ遅れてますが、皆さんの温かいコメントを頼りに更新頑張ります! (2018年9月29日 14時) (レス) id: 95173b8ff8 (このIDを非表示/違反報告)
蛍 - 神威くんと夢主ちゃんが可愛いすぎて辛いです!!更新大変だと思いますが頑張ってください!これからも応援してます^^ (2018年9月26日 20時) (レス) id: e7281059f9 (このIDを非表示/違反報告)
瑠々亜(プロフ) - ティアーさん» コメントありがとうございます。もう高評価して頂けただけでも大満足です(T_T)ご期待に添えるような作品になるよう更新頑張ります! (2018年9月25日 13時) (レス) id: 95173b8ff8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠々亜 | 作成日時:2018年9月12日 20時