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土曜日の朝にしては空いてるなーと店内を見て思った。
なにかイベントあったっけ?と悩むもわからず諦めて生クリームを作る。
カウンターでは安室さんがコーヒーを淹れているのか香ばしい香りが厨房に届いた。
うーん…もしかして生クリームとコーヒー合うのでは?
ぐぅ、となるお腹をへこませてAはミキサーのスイッチを押した。
「今日は梓さんお休みですね」
「そうですね」
「ふ、二人きりですね…」
「ですね」
「なんか…照れますね」
「ねーよ」
角が立つまで混ぜて砂糖を加え、またミキサーで混ぜる工程を何が楽しいのかにこにこと見てくる男。
安室透!!!
暇なの?ねぇ暇なの?それより外の掃除してきてくんない?
聞いてないね。その顔は聞いてないよね。
「ねぇ、今お客さん来た気がするけど」
「気のせいじゃないかな」
「お前仕事放棄堂々とするのな」
「Aさんが怪我をしないか見守ってるんですよ?これも立派な仕事です」
「すごい寝言だ、早く起きてください」
酷いなぁ、って言ってるけどさ、あんさん喜んでますぜ?
そのにやけた顔はなんだ?
ほら、コナンくんみたいな少年の声があんさんのこと呼んでまっせ。
だから行けよ。
行け!!!
ぐわっ!と目をこれでもかと見開きながらも生クリームを作る手は休めない。
軽く笑ったあと観念したように立ち去る安室さんの肩がまだ揺れてる。
あんの野郎…。
その時ガガガと生クリームが私の顔に跳ねた。
「で?なんだい?」
「最近奴等の動きがないみたいだね…まるで何か企んでるような…」
「僕の所にも来てないんだよコナンくん」
「!……へ、へぇー、安室さんもなんだー」
てっきり1人だけだと気を抜いて話していると降谷零ではなく安室透で話しているのに気が付きコナンは慌ててワントーン高い声で喋る。
厨房へ目だけで合図をする安室にコナンがこの野郎…と呆れた顔をした。
すると厨房からケーキのお皿を持ったAがやあやあ、と出てきた。
お皿の上には生クリームの山がこれでもかと盛られていた。
「え、えと…A姉ちゃんこれなに?」
「ガトーショコラだよー」
「え…生クリームしか見えないよ…?」
「大人の味だからね、生クリームをたっぷりつけて召し上がれ」
「い、いただきます…」
ぱく。
きゅぴーん!
おいしい!
なんてわかりやすいんだコナンくん。
最高に君は可愛い。
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「“姉ちゃん”ねぇ……」
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+ちっく(プロフ) - ぬこぬこさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)いくら有名な探偵でもちょっとのお色気はお約束なので安室さんにも織り込んでみました(・∀・)楽しく見て頂けるようにと投稿しているのでそのように言ってくるととても嬉しい限りです(*´ω`*)コメントありがとうございます!! (2019年3月10日 1時) (レス) id: 0aa7522e6f (このIDを非表示/違反報告)
ぬこぬこ(プロフ) - 安室さんが冷静な目で谷間ガン見してるの想像したら腹痛いwww (2019年3月9日 13時) (レス) id: a359276646 (このIDを非表示/違反報告)
+ちっく(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます!!誤字脱字の指摘本当に感謝致します(´;ω;`)読んでいる方にもちゃんと理解して貰えるように誤字脱字を少なくしていきます!(;ω;´)読んで下さりありがとうございます! (2018年7月15日 10時) (レス) id: 6cb750888f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 39話に誤字がありました。「飲んだいた」ではなく、「飲んでいた」です。 (2018年7月15日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 1話に誤字がありました。「楽しうな」ではなく、「楽しそうな」です。 (2018年7月14日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:+ちっく | 作成日時:2018年7月9日 17時