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着物をスルスルと解きながら私は焼酎片手に飲んでいた。
こぼれますよ、とフロントからバスローブを借りてきた安室さんが私に近づく。
あのあと家に直行して荷物を逃げるように車に詰め込み家から離れた。
休憩のため近くのホテルへ泊まりまた明日安室さんに運転をまかせる。
てゆかよく車で来たよね、てっきり飛行機で来るかと。
そして車船に乗せてきたのかな…と疑問。
「っかぁ〜!!うまし!!」
「この着物どうするんですか?返します?」
「売る、もう着ないし」
「売っていいんですか?」
「いいよ、自分で成人式用に買ったやつだから」
「…ふむ…」
私の要らないの一言に着物を持ったまま安室さんが考え込んでいる。
まさか欲しいとか言わないよな。
だって男が着るものでもないし…。
「これください」
「え、やだ」
「え…じゃ、じゃあ買取ります…」
「いくらで」
「購入額の2倍…」
「5倍」
「…2倍」
「4倍」
「さ、さんで…」
「まいどありー」
もの好きーと安室さんの首に手を回すと腰を抱かれた。
最後の1枚になる着物も脱がされて私は下着姿になる。
はぁ…と吐息が私の耳にかかる。
すがりつくように安室さんは私の首に顔をうずめる。
漏れる吐息は私ではなく彼でくすぐったくて肩が震える。
「なぁに?甘えてるの?」
「1週間我慢したので…」
「うん…ありがとう…ここまで来てくれて…」
三日前に言った「迎えに来て」の言葉通り彼はちゃんと来てくれた。
嬉しくて私の心は彼で満たされていく。
こんなこと高校の時の彼氏以来だなぁ…。
「Aさん」
「ん〜?」
「今考えてたの僕の事じゃないでしょ?」
「…すごいね君は」
「ありがとうございます」
はにかむように笑う彼が首元で笑うもんだから首元がくすぐったい。
もぉーなんて口では言うものの満更じゃない。
安室さんはアイコンタクトも私が言おうとしていることも先に察して動いてくれる。
感じてくれる…。
エスパーなのかな?
それとも観察力とか洞察力が人一倍ずば抜けてるのかな?
どちらにせよ今までに体験したことがない人種だなぁ…と安室さんの匂いを嗅いで思った。
探偵だから?
でも毛利さんと仕事をたまにしてるって蘭ちゃんから聞いた限りだとプロではない感じがする。
それでも安室さんはプロ並だと思う。
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安室さんって本当にただの探偵なのかな…。
あ、眠たくなってきた。
ココ最近は…すごく…疲れ…
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+ちっく(プロフ) - ぬこぬこさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)いくら有名な探偵でもちょっとのお色気はお約束なので安室さんにも織り込んでみました(・∀・)楽しく見て頂けるようにと投稿しているのでそのように言ってくるととても嬉しい限りです(*´ω`*)コメントありがとうございます!! (2019年3月10日 1時) (レス) id: 0aa7522e6f (このIDを非表示/違反報告)
ぬこぬこ(プロフ) - 安室さんが冷静な目で谷間ガン見してるの想像したら腹痛いwww (2019年3月9日 13時) (レス) id: a359276646 (このIDを非表示/違反報告)
+ちっく(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます!!誤字脱字の指摘本当に感謝致します(´;ω;`)読んでいる方にもちゃんと理解して貰えるように誤字脱字を少なくしていきます!(;ω;´)読んで下さりありがとうございます! (2018年7月15日 10時) (レス) id: 6cb750888f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 39話に誤字がありました。「飲んだいた」ではなく、「飲んでいた」です。 (2018年7月15日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 1話に誤字がありました。「楽しうな」ではなく、「楽しそうな」です。 (2018年7月14日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:+ちっく | 作成日時:2018年7月9日 17時