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こうなると結婚するまで許しませんと言ってるようなものだ。
どこまで私の事好きなの?
って自惚れてる場合じゃない。
「それは了承しかねます」
「!…僕がこんなにも傷ついているのに…?」
「本当に傷ついてるなら私の顔すら見たくないでしょう、傷を癒したいのならさっさと新しいお嫁さん探しに没頭した方がいいですよ」
「なっ…!」
おほほほ!と私のお母さんが見苦しく笑ってみせるが男の方は怒り心頭といったところ。
相手方のお母さんなんてオロオロしてるし。
私もさっさと帰りたいんです。
座敷に掛かっている時計を盗み見て私は出されたお茶を飲み干した。
すっかり冷めたお茶の苦味が私の体を駆け巡り消し去るように和菓子にも口をつけた。
ふるふると震える男は下を向いたまま黙りお母様方は何かを話している。
とても興味が無い。
「僕は!本気でAさんの事が好きなのに!!」
「私あなたのこと好きじゃないもの」
「す、好きにさせて見せる!」
「無理です」
「どうしてですか!?」
「私、貴方の見た目タイプじゃないんですもの」
「!!!」
顔じゃない顔じゃないと言っておきながら彼の言動には目を見張る。
綺麗な女の人とばかりお見合いしているのはお母さんに頼んで調べてもらった。
「相手の好みが知りたいの」って行ったら気分よく教えてくれた。
こんな田舎だからね、プライバシーと知りながらもどこの誰誰とお見合いしたなんて簡単にわかってしまうよだよ。
だから見ましたとも。
ええ、随分と美人ばかりとお見合いをなさっているのを。
「時に…悟さん」
「…」
「あなたの好きなタイプってなんでしたっけ?」
「ぼ、僕の…好きなタイプは…」
さとるちゃん!と隣からの聞こえた言葉は本人には届いていない。
これでもかと流れる汗に私は涼しい顔でじっと身構える。
言ってやろうか。
こいつの本性など知ったことか。
「美人なお嫁さんと結婚したい、ですよね」
にっこりと笑うと悟が立ち上がった。
その顔は完全に怒っており、逆に冷めた顔の私に引き金が引かれた。
大きな口をこれでもかと開いて来る言葉を私は黙って聞いた。
「お前みたいな見た目美人でも性格ひねくれてるブスなんざこっちから願い下げなんだよ!!!金ならいくらでもあるのにどいつもこいつも顔が顔がって!!何様なんだよ!!」
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テメェが何様だよシロコロホルモン野郎。
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+ちっく(プロフ) - ぬこぬこさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)いくら有名な探偵でもちょっとのお色気はお約束なので安室さんにも織り込んでみました(・∀・)楽しく見て頂けるようにと投稿しているのでそのように言ってくるととても嬉しい限りです(*´ω`*)コメントありがとうございます!! (2019年3月10日 1時) (レス) id: 0aa7522e6f (このIDを非表示/違反報告)
ぬこぬこ(プロフ) - 安室さんが冷静な目で谷間ガン見してるの想像したら腹痛いwww (2019年3月9日 13時) (レス) id: a359276646 (このIDを非表示/違反報告)
+ちっく(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます!!誤字脱字の指摘本当に感謝致します(´;ω;`)読んでいる方にもちゃんと理解して貰えるように誤字脱字を少なくしていきます!(;ω;´)読んで下さりありがとうございます! (2018年7月15日 10時) (レス) id: 6cb750888f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 39話に誤字がありました。「飲んだいた」ではなく、「飲んでいた」です。 (2018年7月15日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 1話に誤字がありました。「楽しうな」ではなく、「楽しそうな」です。 (2018年7月14日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:+ちっく | 作成日時:2018年7月9日 17時