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「け、結婚を前提に、ぼ、僕とお付き合いしてくれませんか!」
おうまいが。
3日で帰ると梓さんに伝えたのに気がつけば1週間ここにいる。
申し訳ないです、と喫茶店に電話をすれば「大丈夫!あ、でも安室さんが…」と意味ありげに話していたのを覚えてる。
安室さんにも申し訳ないなぁ…と少ない時間、少ない会話でこっちに来てからずっと毎日電話をしている。
今にも乗り込んできそうな安室さんの勢いに私は押されつつ何事もないよ、と言っていた。
けどこの状況はどう打破してやろうか…。
「すみません…私今お付き合いしてる人がいて…」
「そ!その人…より!頑張りますから!Aさんのこと幸せにしますから!」
いやいや、私農園継ぎたくないし。
コンクリートジャングルに慣れた私からしたらここでは生きづらい。
近くにはお母さんもいるし、親戚だって少なくはいる。
毎日いじられるのが目に見えるわけですよ。
だから無理なんですよ。はい。
「今の彼とは結婚を視野に付き合わせてもらっているので…」
「かっ稼ぎは僕の方が上かと…!」
そらそうでしょう。
私の果実園よりも大きくて、有名ブランド作って、山なんて軽く3つは所有してて…。
玉の輿に乗るなら今って言われてる気がして頭を抱える。
別に生活できるお金があれば困らないし、欲しいものだってどこかで工夫すれば手に入るし、今の生活は嫌でもない。
だから今ここで好きでもない人と結婚するメリットはないわけで、この話はなしにしたい。
「ごめんなさい…」
「…」
おうおう、あなたは私の何が良いのだ。
顔か?顔なのか?
納得してない雰囲気出してるけど無理なものは無理なんだよ。
諦めてくれ坊っちゃん。
「あの、おこがましいのですが、私のどこに惚れたんですか?」
「え、えと…すごく気さくで優しくて…女の人なのにサバサバしててとても話しやすいし…」
「はい」
「美人ですし…僕のタイプなんです…」
「…顔、ですか」
「いえ!顔は性格の一部と見てます!なので性格重視の僕からしたら外見より中身です!」
…どうしたもんか…。
そういや、安室さんって私の顔に触れた?
ん?触れてない?
よく分からなくなってきたんですけど。
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「帰りたい」
『迎えに行きましょうか?』
「どうやって?」
『あなたを攫いに』
それはドキドキものだね、惚れてしまうよ。
その言葉を聞いて電話の向こうの安室さんが笑った気がした。
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+ちっく(プロフ) - ぬこぬこさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)いくら有名な探偵でもちょっとのお色気はお約束なので安室さんにも織り込んでみました(・∀・)楽しく見て頂けるようにと投稿しているのでそのように言ってくるととても嬉しい限りです(*´ω`*)コメントありがとうございます!! (2019年3月10日 1時) (レス) id: 0aa7522e6f (このIDを非表示/違反報告)
ぬこぬこ(プロフ) - 安室さんが冷静な目で谷間ガン見してるの想像したら腹痛いwww (2019年3月9日 13時) (レス) id: a359276646 (このIDを非表示/違反報告)
+ちっく(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます!!誤字脱字の指摘本当に感謝致します(´;ω;`)読んでいる方にもちゃんと理解して貰えるように誤字脱字を少なくしていきます!(;ω;´)読んで下さりありがとうございます! (2018年7月15日 10時) (レス) id: 6cb750888f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 39話に誤字がありました。「飲んだいた」ではなく、「飲んでいた」です。 (2018年7月15日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 1話に誤字がありました。「楽しうな」ではなく、「楽しそうな」です。 (2018年7月14日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:+ちっく | 作成日時:2018年7月9日 17時