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夜ダラダラしているとインターホンが鳴った。
カメラを見るとニコニコしたイケメン。
そう、安室さんが来た。
ボタンを押して安室さんをマンション内に入れるとどうしたものかと考えた。
流石に四日連続はやばいよなぁ…。
「こんばんはAさん」
「はいどうも」
「ご飯まだですよね?」
「そうね」
「台所借りてもいいですか?」
「どうぞ」
ガサガサ音を立てて今買ってきたばかりの材料を広げて安室さんは私のエプロンを付けた。
パスタ食べれます?と聞かれてただ頷いた。
キッチンから料理をする安室さんが見えて私はすぐに目を逸らして手元の雑誌に集中した。
ソファーに寝転がりながらパラパラと雑誌をめくっているとにんにくの匂いが鼻をついた。
私明日仕事なんだけどなぁ。
「辛いのは大丈夫ですか?」
「無理」
「わかりました」
普通なら私が振る舞うところだが安室さんは「僕が料理しますよ」と進んで役割についた。
私はただ料理が出来上がるのを待つだけ。
それでも安室さんは何も言わないで時々目が合えば微笑み返してくれる。
彼女はどっちだ。
「ペペロンチーノです」
「わぉ」
「お好みでチーズもありますよ」
「ん」
食器の場所も、材料の場所も既に安室さんの頭の中にインプットされている。
私はただ本当に出来上がった料理を食べるだけ。
本当逆です。
ええ、感謝してます。
「んまい」
「良かった…あ、食べたいものありましたら言ってください、作りますから」
「ねぇ安室さん」
「はい」
「安室さんってポアロ以外に仕事してないの?」
「えっと…探偵を少々」
「探偵?」
「ええ、毛利さんの様になりたくて」
「ふーん」
たしか蘭ちゃんも言っていた気がする。
弟子というか部下というか…。
なんだったかな。
ともかく学びたいことがあると言ってたとか?
「…安室さん」
「?」
「私お見合いするんだけど」
「…」
クルクルとパスタを巻いていた手を止めて安室さんを見ると険しい顔をした彼。
おっと、読めないぞー?
向き合って食べている為必然と顔はまっすぐに向いてしまうわけで彼の手元が視界の隅に嫌でも入る。
大丈夫だよ、と言ってまたパスタを巻いて口に運ぶ。
そう、運ぶまでは行ったが険しかった彼の表情が読めてしまった。
「怒らんでも…」
「怒ってませんよ」
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「嘘つき」
「怒りを通り越してます」
あ、まさかの通過点だったか。
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+ちっく(プロフ) - ぬこぬこさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)いくら有名な探偵でもちょっとのお色気はお約束なので安室さんにも織り込んでみました(・∀・)楽しく見て頂けるようにと投稿しているのでそのように言ってくるととても嬉しい限りです(*´ω`*)コメントありがとうございます!! (2019年3月10日 1時) (レス) id: 0aa7522e6f (このIDを非表示/違反報告)
ぬこぬこ(プロフ) - 安室さんが冷静な目で谷間ガン見してるの想像したら腹痛いwww (2019年3月9日 13時) (レス) id: a359276646 (このIDを非表示/違反報告)
+ちっく(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます!!誤字脱字の指摘本当に感謝致します(´;ω;`)読んでいる方にもちゃんと理解して貰えるように誤字脱字を少なくしていきます!(;ω;´)読んで下さりありがとうございます! (2018年7月15日 10時) (レス) id: 6cb750888f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 39話に誤字がありました。「飲んだいた」ではなく、「飲んでいた」です。 (2018年7月15日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 1話に誤字がありました。「楽しうな」ではなく、「楽しそうな」です。 (2018年7月14日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:+ちっく | 作成日時:2018年7月9日 17時