【安室透】私はブサイク専門【降谷零】

21-口は災いの元 ページ21

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「えー！由美ちゃん美容師なのー？俺やってもらおうかなー！」

「ばっか！お前この中で1番短いだろ！」

「やだもー！英字くんったらー！」

「うけるー！」



な ん ぞ こ れ 。

可笑しいなぁ…女子会って聞いたんだけどなー…。

なんで男がいる？

んでもってなんで合コンになってる？



「あ、あのAさん…」

「…誰だお前」

「は、初めまして！駆といいます！」

「かける？」

「はい！えっと…25です…失礼ですがAさんはおい---」

「28になります〜」



よろしくぅ〜とこれでもかという変顔で挨拶を決め、これでもかとﾑｼｬｧと効果音を付けて色気ナッシングの挨拶をする。

お通しの枝豆ウメェー。

よろしくお願いします、と照れている駆にお構い無しのA。

4人で楽しく話すグループを見ては舌打ちをした。



「頭数合わせ？」

「え？」

「あんた着たくてここに来たの？」

「あ、その…」

「どっち」

「前者です…」



うん、だろうね。

店員が持ってきたさきいかを食べながらAは冷酒を煽る。

飲みますね…なんて言われたがスルー。

そこで私のスマホが小さく揺れる。

私を誘った張本人であるゆみからのLIMEに画面を滑らせる。



ゆみりん♪ちょっとー!何お酒ばっか飲んでるのよー!

女子会って聞いたけど?

ゆみりん♪え!ちーちゃんには合コンって伝えてねって言ったのに!



はーん。

そーいう事ね。

またちせの意地悪みたいなもんか。

毎回毎回彼氏と別れる度に合コンとかセッティングして「寂しいでしょ？」って言いながら人の不幸を笑う性悪女。

昔からこういう奴だとは思ってたけど合コンのワードを出すと最近断るの知ってて仕掛けてきたな…。



「ねぇー！Aだって面食いだよねー！」

「は？」

「今まで付き合ってきた彼氏みーんなイケメンじゃーん！」



嘘嘘ー！と食い付いてくる男2人ににやにやするちせ。

うん、こういうとこいい性格してるわー。

ゆみも馬鹿だから確かに、なんて言って…うん、天然怖。

ここではぐらかしてもうるさいだろうから「そうだよー」って言っておく？

そうする？

にやにやすんなよ口紅おばけ。



「確かにイケメンな彼氏が多かっ---」

「あれ？Aさん？」



はい！？









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「奇遇ですね、こんなところで会うなんて、運命でしょうか」



塩撒け塩おおおお！！！

悪夢じゃぁぁぁぁ！

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