【安室透】私はブサイク専門【降谷零】

15-イケメンとデート ページ15

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昨日のびっくりした顔の安室さんには笑えた。

いや、笑えねぇわ。

なんでいいよって言ってしまったんだ私。

ふっ…だが安室さんもここまでだ…。

このデートなのにやる気がない女の全てを叩き込んだ！！

すっぴん！はい幻滅ポイントー！

髪の毛はノーセット！はい手抜きポイントー！

タンクトップに薄手のカーディガン！はい適当ー！

そして簡単なズボンー！ここだけましー！

ついでに私は基本カバンは持たない。

なのでハンカチとティッシュにミニ裁縫セット、絆創膏、財布。

てゆか私とデート出来るだけでも良いんじゃないの？って気がしてきた…てゆか28になるのに何ムキになってんだか…。



マンションの前で安室が来るのをAはスマホをいじりながら待つ。

しばらくして聞きなれたエンジン音に顔を上げると「遅くなりました！」と安室さんが走ってきた。

うん、良いけどここまで来なくても良くね？



「すぐ乗るのにここまで来なくても」

「あ…き、気持ちが先走ってしまいました」



あははは、と苦笑いして笑う安室にAはそうですか、と通り過ぎる。

慌てて安室さんは助手席のドアを開けてくれて私は軽くお礼を言って乗り込む。

運転席に乗った安室さんはまじまじと私を見てきた。

ふふん！これでお前は私に幻滅するだろう！

ふはははははは！

勝ち誇った顔でスマホをいじっていると黙っていた安室が口を開いた。

来るか！と期待した顔で安室の方を向くと顔が赤い。

は？



「そ、その…可愛いとは思ってましたけど…すっぴんになると…もっと幼く見えるって言うか…その服も…」

「？？？」



コイツハナニヲイッテルノカナ？

すっぴんなし可愛いし童顔最高！

服装露出多くない？嬉しいけど心配！

着痩せするんですね！知りませんでした。

簡単に言うとそういう事だ。

着痩せって…着痩せ？



「タンクトップだとその、む、胸が…」

「あ、そゆこと…ふふーん…なに、この谷間、気になる？」

「ちょ！辞めてください！」



両手で私の肩を押し返して距離をとる安室さんを見てあれ？と思った。

モテるって言ってたよね。

したらこのくらいわけないんじゃないの？

近寄るふりをして顔を見ると赤い。

でもさ、耳は赤くないんだよね。

それって嘘ついてない？

ほら、そうやってこっち見てるけど目元、冷静だよ。









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なんだか、この男少し気になる…。

じいちゃんの嫌な教えを少しだけ思い出した。

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