綺麗な薔薇には棘がある ページ9
階段を降りる。
その際に彼の手を強く握る。彼も握り返してくれた。
「Aちゃんが来たなの〜!」
青いフリル付きのスカートを履いた女の子が言う。口調からして麦わら帽子の女の子だろう。
そんなことを考えながら、ゆっくりと階段を二人で降りていく。
皆の服が豪華になっている。流石パーティーだ。
キャー、という女性陣の黄色い歓声も聞こえる。端から見たら恋人同士に見えるのかな。
「着いたよ。」
そんなこんなを考えているうちに階段を下りきっていた。
『ありがとう』
笑顔で礼を言い、私は手と手をほどいた。
「いえいえ、淑女をエスコートするのが僕の役目だからね。」
彼はそう言った後、一礼をして男性陣の方へ向かった。歩き方も紳士らしい。
「それじゃあ、Aちゃんの歓迎パーティーを始めるなのー!」
女の子がそう言うと、パーティーが始まった。
女性陣が私の周りに集まり、私に質問攻めをする。色々なことを聞かれた。好きな花や好きなお菓子、何処から来たのなどなど。
後は自己紹介なども聞いた。
全てに答えることは出来なかったが、楽しい時間を過ごせた。皆とも仲良くなれた気がする。
「ジョゼフさんとはどんな関係なんだ?」
にこにこと笑いながら、フィオナが私に聞く。
「めっちゃ気になる!」
「まさか、、、」
それに便乗するように他の女性も聞く。
『特に何も』
苦笑いで答える。
「嘘だー!」とトレイシーが言う。
絶対何かあるって。女性陣の中の誰かが言う。
苦笑いであはは。とだけ答えた。
「何かあったら相談乗るよっ!」
「この子達、恋話好きなんよ〜堪忍しとくれやす」
柔らかい物腰で美智子さんが言う。日本と呼ばれる国から来たちょっと珍しい人らしい。どう頑張ってもハンターさんの名前の後には「さん」を付けないといけない。という、本能的なものが何故かある。
「さっ、皆でお菓子を食べましょうか!」
医師のエミリーが言う。
『いただきます』
マカロンを口の中に入れる。外はカリッとしているが、内側はフワッとしている。美味しい。
「歓迎パーティーの為に皆で作ったのよ」
ウィラが笑顔で言う。凄い。こんなに美味しいものを食べたのは久しぶりだ。
『すごい、、、美味しい』
「良かったなのー!」
エマがぴょんぴょん跳び跳ねながら喜ぶ。
エマは天真爛漫な可愛い女の子だ。
見ていて癒される。
パーティーの間に一息つこうと考えた私は、中庭の方へ行くことにした。
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Clay.(プロフ) - さめさん» 実は少し、、、自然と似ちゃうんですよね。やっぱり服とか変えた方が良いんですかね、、、 (2019年12月9日 6時) (レス) id: eccd71672a (このIDを非表示/違反報告)
さめ(プロフ) - 表紙?のやつってもしかしてキルマー参考にしたりしました?(似てたので違ったらすみません) (2019年12月8日 23時) (レス) id: ebdf180e41 (このIDを非表示/違反報告)
Clay.(プロフ) - 暇林檎さん» 閲覧してくださり、ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年12月7日 19時) (レス) id: eccd71672a (このIDを非表示/違反報告)
暇林檎 - 雰囲気が大人っぽくて凄い面白いです!!頑張ってください! (2019年12月7日 17時) (レス) id: 21d25cd3cb (このIDを非表示/違反報告)
Clay.(プロフ) - yさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年12月3日 7時) (レス) id: eccd71672a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Clay. | 作成日時:2019年12月1日 16時