キス魔の私。【第五人格】

毒 ページ7

階段を降りてホールへ向かう。
ホールは賑わっていた。

『ここに居るかしら』


飼い主を探す。ぽっぽちゃんを探しているらしき人は見つからなかったので、一先ず部屋に戻るか。


ぽっぽちゃんを撫でながら、部屋へ続く廊下を歩く。
前方から人が歩いてくる。男性のようだ。


『ごきげんよう』


とりあえず挨拶を。


「やあ」

彼は挨拶を返してくれた。
そして、「あ、彼は僕の梟です」


良かった。飼い主が見つかった。
ぽっぽちゃんが彼の元へ飛んでいく。
彼は嬉しそうにぽっぽちゃんを撫でた。


「ありがとうございます」

『いえいえ』

あ、そういえば名前聞いとこうかな。


『あの、お名前は何というのですか？』


「僕の名前はイライ・クラークです」


イライさんか。


『よろしくお願いします』


イライさんに微笑みかける。
彼もまた、頬を赤らめた。


『では、失礼します』



『あ、その前に。仲良くなった印として』



私はイライさんの頬にキスをした。
イライさんはもっと頬を赤らめた。明らかに照れている。


「えっ、、」


『お近づきの印です。仲良くしてくださいな』





私にとってはキスなんか挨拶程度だ。

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