傷んだ薔薇 ページ16
震える右手で剣を強く握り直す。
剣から、攻撃したサバイバーの血と私が塗った毒が混ざった液体が滴り落ちる。
視界の隅に人が一瞬映る。
フードに悪魔の様な角。祭祀のフィオナだ。
私はフィオナを追いかけた。
フィオナは扉の鍵と呼ばれるワープホールを使い、ワープをする。ハンターにとっては迷惑な能力を持っている。
フィオナは扉の鍵を使い、私と距離を離していく。その隙に炭鉱者のノートンがイライを救助する。見事な連携だ。
悔しい。
そう思ったら、腹の底から黒い何かが沸き上がってくるのを感じた。
人を殺したいと思ったときと同じ感じがする。
その気持ちを思い出してしまう自分も嫌だ。
本当は誰も傷付けたくないのに。
自我を保つ為に、また強く剣を握り直す。
そして剣に体を痺れさせる毒を塗る。
遠くにフィオナが走っていくのが見える。
私はそのままフィオナを追いかけた。
『追い付いた』
フィオナは目を見開く。
その隙に私は剣でフィオナを刺す。フィオナの苦しそうな嗚咽が聞こえる。ごめんね。本当は傷付けたくないの。
攻撃された反動でフィオナの走る速度が上がる。しかし、毒の効果で上手く走れなそうだ。
フィオナに追い付き、もう一度フィオナを刺す。
フィオナは倒れた。
フィオナを風船にくくりつける。
ロケットチェアにフィオナを運ぶ。
毒が全身に回って辛そうだ。
フィオナをロケットチェアに縛り付ける。
残り暗号機は2台。これなら勝てるかもしれない。
フィオナをロケットチェアに縛り付けてから1分程経った時、耳鳴りがした。
剣にもう一度、体を痺れさせる毒を塗る。
こちらへ来る人影が見える。ノートンだ。
これは貰ったと思い、ノートンの方へ向かう。
すると、ノートンは何かを私に向かって放り投げた。磁石だ。
またまた厄介な能力の持ち主が来たな。
攻撃が当たりそうなタイミングで剣を振りかざす。しかし、剣がノートンの頭上に来た瞬間に磁石の反発らしきもので遠くに弾き飛ばされてしまった。
『逃がさないわ』
思わず声に出してしまった。
派手派手しい紫色の猛毒を剣に塗る。
そして、祈りを発動させる為に祈るポーズをとり、目を閉じる。
目を開くとノートンの目の前に移動していた。
ノートンは驚いて磁石を用意しようとする。
『残念ね』
ノートンが磁石を投げる前に剣でノートンを刺す。
ノートンは首を抑えながら倒れてしまった。
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Clay.(プロフ) - さめさん» 実は少し、、、自然と似ちゃうんですよね。やっぱり服とか変えた方が良いんですかね、、、 (2019年12月9日 6時) (レス) id: eccd71672a (このIDを非表示/違反報告)
さめ(プロフ) - 表紙?のやつってもしかしてキルマー参考にしたりしました?(似てたので違ったらすみません) (2019年12月8日 23時) (レス) id: ebdf180e41 (このIDを非表示/違反報告)
Clay.(プロフ) - 暇林檎さん» 閲覧してくださり、ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年12月7日 19時) (レス) id: eccd71672a (このIDを非表示/違反報告)
暇林檎 - 雰囲気が大人っぽくて凄い面白いです!!頑張ってください! (2019年12月7日 17時) (レス) id: 21d25cd3cb (このIDを非表示/違反報告)
Clay.(プロフ) - yさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年12月3日 7時) (レス) id: eccd71672a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Clay. | 作成日時:2019年12月1日 16時