年下恋愛対象外２【赤】

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あれからどうやって帰ったのか。

照史くんが心配やから家まで送るって言ってくれたけど、一緒に帰ったのかすら覚えてない。

家に着くと、ボロボロ涙が溢れた。

馬鹿みたいに。


重岡くんがRainbowを辞めたら、彼と会うことはもうないだろう。

大学も違う。

家の最寄り駅も違う。



「………」



あぁ、こんなにも重岡くんのことが好きだったんだな、と。

嫌でも分かってしまう。

蓋をしていた自分の気持ち。


年下に恋心を抱くなんて、今までなかったのに。

年下、年上関係なく。

人として、重岡大毅として。

私は彼のことが好きなんだ。


今更気づいても、もう遅いよな。

彼はもう私の事何も思ってもないだろうし。




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「おはよう…ございます」


流「あー、Aさんおはようございます」



あれから2日後。

彼と出勤が被っている日がやってきた。

いつも通りを装い店に入るとお昼までホールに入ってた流星くんが私に気がつく。

一方、お昼から夜までキッチンにロングシフトで入っている彼は…



大「………」



忙しそうに業務をこなしていた。



流「あ、Aさん」



そう言って、ちょいちょいと手招きされて入ったのは休憩室。

流星くんがキッチンをちらりと見つめて、私に耳打ちしてきた。



流「大丈夫すか？しげと2人で」


「………え？」


流「………いや、Aさん…しげ苦手なんかなって。
2人、シフト被らんし…空気が、なんというか」


「……」



流星くんは何も知らないみたいだった。



「……なぁに言ってんの、私のコミュ力舐めたらアカンよ」



心配かけたくないし、これから重岡くんと最後かもしれない顔合わせするんだ。

最後くらい、笑顔でお別れしなきゃ。






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