ギリギリ ページ26
いつもならバンバン出てくる、煽りも、威勢も
流石の、美咲ちゃんの行動に、何も浮かばない
それどころか、流れる自分の腕の血を見て、くらくらして、意識が曖昧になる
怖い、鳥肌がたつ、意識が飛んではいけないのに、とっくのとうに限界になっている精神が耐えきれない、眠くなってきたその時
「離せ!離せよ!!!」
さとみくんの声が聞こえた、彼は必死に自分より背の高い警備員に抵抗する
きっと怖いはずなのに、そう考えると、眠気も覚めてきて、私は腕から流れる血を止めるため、知識もないけど、必死に切られたところに手を当てる
血に耐性がないため、何度も吐き出しそうになるけど、そこは根性で頑張った
「これくらいでへばってないでね?次はあんたの番よ」
と言って、私の手に無理やりカッターを持たせ、カッターの刃を自分の、白くて綺麗な腕に近づける
「ほら、思う存分切っていいのよ?今までの恨みを、さぁ!」
と、自分の腕を切るように進める美咲ちゃん
こいつにサイコパス診断テスト受けさせたら、100%になるのかなー、と余裕の無い頭で考えて
『切るわけないでしょ…!』
そう言い放った、お前と一緒はごめんだ
と思い、美咲ちゃんを睨むと
「ふーん、自分で切るのもつまんないし、じゃあ、無理やりやらせるしかないわね」
といって、彼女は再び私の手からカッターを奪い取り、私の腕を切った
『いたっ…』
「我慢の限界になったらいいなさい、それまでやめないわ」
と言って、美咲ちゃんは切るのが楽しそうに、私の腕をどんどん切っていった、その勢いにも、痛さにも、血の量にも見るのが限界になって、私は霞む景色に思わず、倒れる直前、暖かい何かに私は包まれた
「はぁ…はぁ…A…」
それは、警備員に捕まっていたはずの、さとみくんだった、優しい香水の匂いがして、とても落ち着いた
さとみくんは必死に、私の血が流れる腕を自分の高級そうなタキシードを使って、必死に、止血しようとしていた
「何してるの!!早く捕まえなさい!!!」
美咲ちゃんが警備員に対し声を荒らげるが、警備員は応じるつもりがないというか、ただそこに突っ立っているだけだった
「大丈夫…警備員は何もしてこない」
と、さとみくんが安心させるように優しく言ってくれた、さっきまで、恐怖でいっぱいだったが、今では謎の安心感があり、人ってすげー、と改めて感じた
さとみくんは、私の様子が落ち着いたのを確認し、ゆっくりと目の前の相手を見て、立ち上がった
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あんな/ヨゾラ。(プロフ) - ベジタリアンマジ草。初めて見たとき吹きましたw センスの塊w (2020年6月16日 12時) (レス) id: 0fbbe5f873 (このIDを非表示/違反報告)
なつっと(プロフ) - 音兎さん» コメントありがとうございます!続編、祝って頂きありがとうございます!そうですね(暗黒微笑) (2019年12月27日 1時) (レス) id: 69bcbf59b6 (このIDを非表示/違反報告)
音兎 - 続編おめえぇぇぇ((殴 三葉マジでしばき倒したいわぁ(黒笑) (2019年12月16日 21時) (レス) id: 7e3a6520ef (このIDを非表示/違反報告)
なつっと(プロフ) - わたぐもちゃん@推しが尊い連盟さん» コメントありがとうございます!全然、大歓迎です!とっても嬉しいです!今頃、どうしてますかねぇ( ¯▽¯ ) (2019年12月15日 21時) (レス) id: 69bcbf59b6 (このIDを非表示/違反報告)
なつっと(プロフ) - りぃ@天使様さん» コメントありがとうございます!ぜんぜんいいですよ!捌いちゃってください! (2019年12月15日 21時) (レス) id: 69bcbf59b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なつっと | 作成日時:2019年8月22日 2時