いちごたちと転校生【stpr】

バレちゃった！ ページ36

｢これ、どういうことですか｣

普段のるぅとくんからは、考えられないような冷めた声が聞こえる。

『あ…えっと…』

言うって決めたはずなのに、いざとなると口ごもってしまう…
てか、るぅとくん、すっごい怖いんだけど、何これ

｢これ、絶対飛んだだけじゃ、できない傷ですよね｣

うん、おっしゃる通りです
逆に飛んだだけで、こうなるのって凄いよね､うん

｢僕、怒らないので包み隠さず、全部、省略せずに、お話願います｣

これ、詐欺だよね？怒らない怒らない詐欺だよね？
結局、話したあと､怒られるやつだよね？
相手を安心させて､喋らせといて､怒らないって言ったのに怒るやつですよね？
あと､るぅとくん強調し過ぎじゃない？
これ､包み隠したら終わるタイプだよね
どうなるのかな、私ビール瓶で殴られるのかな

｢はやく｣

『ひゃい！』

るぅとくんの、冷めた目と声により、我に返った私､大袈裟じゃない？って思ったやつ！ほんとに今のるぅとくん､別人だから！
学校中に見せてやりたいわ！るぅとの裏側ってね！
って、段々と目に光がなくなってるよ！るぅとくん！やめて！光担当が､闇担当になっちゃうから！世界滅亡だよ！
と、とりあえず、なんか喋らないと…

『えっと…こ、この傷は、ある女子によって付けられたもので…』

｢誰｣

『ひっ！えっと、ジェルくんしん…何とか隊のボス？みたいなやつに…』

｢ふーん、あいつね、で？｣

あっ、今ので伝わるんだ

『ジェル先輩の彼女やめないと、嫌がらせし続けるからね､みたいな事言ってて』

｢…｣

『どこで見たか知らないけど、私たちが今恋人のまぁ、フリしていることを知ってるんだよね』

｢いや、そりゃあ、あんな大勢の前で、ダーリンとかハニーとか言ってたら、誰だってバカップルだと思うでしょ｣

『あ、あはは、ですよね…』

るぅとくんの冷めたツッコミ…心にくる！

『ま、まぁね、勘違いしているわけですよ！いや、勘違いじゃないのか？こちらとしては、成功だよね…､まぁ、とにかく！困ってるわけですよ！』

語彙力皆無すぎて、何言ってるかわかんないと思うけど、私もわかんないから、仲間だね！ベリベリグー！

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