目的はサイン ページ23
「さっきは悪かったね！ずっとあんたに会ってみたかったんだよ！」
ソファに腰かけながらきらきらとした笑みでそう言うキャンティにありがとうございますと余所行きの笑顔で応える
すると、顔もいいしその歳でこれだけの文才があるなんてあんたはすごいよ！と真正面から褒められてどう反応すればいいか分からずとりあえず笑っておく
それにしても、俺って年齢公開してたっけ？...深く考えない方が身のためか
どうやら今回は作家である"御園A"にサインを貰いたくてこのホテルに兄さんに呼んで貰ったらしかった
部屋はビジネスホテルでよくありがちなベットルーム一つとトイレや洗面所などが揃っているような一室になっていて、特に高級ホテルのようなものじゃなくて良かったと少しホッとした
ちなみに部屋の中にはキャンティとペアを組んでるコルンという男性もいて、この人も俺の小説のファンらしい
まさか黒の組織にそこそこ広がってるとは...
「早速で悪いんだけど、サインをお願いしてもいいかい！？」
『もちろん』
本当はイベントとかそういう場所以外でサインするのは控えた方がいいとは思うけど、ここから少しでも早く出たいし、さっさと終わらせよう
渡された色紙に借りたペンでサラサラとサインを書いていく
それをキャンティに渡すと無言でコルンから色紙を差し出されたので苦笑いを零しながらもそちらにも書く
それを渡すとありがとうとボソッと呟いたかと思えば大切そうにカバンの中に入れるもんだから、黒の組織の一員で人を殺しまくってるという事を忘れてしまいそうになった
「サインはもらった？ならもうこいつは帰してもいいよな？」
「はぁ！？何言ってんだい！もう少しくらいいいじゃないか！」
「俺も、話したい」
「だけどこいつはこいつで用事があってだな...」
「別にいいだろ？なぁ？」
グリンと視線を兄さんから俺に移したキャンティはグイッと顔を近づけてそう聞いてきた
早く帰りたいけど、ここにいるのも悪い気はしないんだよな...
『少しだけなら大丈夫です』
「本当かい！？嬉しいよ！！」
「クッキー、食べる？」
「ちょ、お前ら！Aも許すなよ！」
俺の隣に座って明るく何を話そうかねぇとウキウキしているキャンティ、どこから取り出したのか皿の上にクッキーを出してこちらに持ってくるコルン、その状況にギャーギャー騒いでいる兄さんとなかなかにカオス
俺の中で少し黒の組織への印象が変わったが、まぁたまにはいっか
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あまね(プロフ) - かんけつ？！ (5月16日 16時) (
レス) @page36 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
湊 - とても面白かったです。続きがとてもとても読みたいです。更新待ってます頑張ってください (2022年11月24日 12時) (レス) @page36 id: 7f466015d5 (このIDを非表示/違反報告)
うそぉ - おわり…？……えっ…。ずっと待ってます。 (2022年7月25日 1時) (レス) @page36 id: ee5f64dfe2 (このIDを非表示/違反報告)
, - すき！ (2021年7月16日 7時) (レス) id: 7101de1cdb (このIDを非表示/違反報告)
カイルマ(プロフ) - 夕張さん» こちらこそ長い間お待たせしてしまいすみませんでした！！実は今まで入試期間で勉強詰めだったんですが、解放されたのでこれからは更新していきます！更新を待っていて下さりありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2020年10月18日 8時) (レス) id: 236f2f52e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カイルマ | 作成日時：2020年5月28日 22時
