File4.フードの男 ページ13
店を出ると、Aは任務が入っているからと、三人に先に帰るように言い、伊地知の運転する車に乗り込んだ。
誰も車の周りにいないことを確認すると、ショルダーバッグのポケットに入っている、小さな用紙をひらく。
そこには、電話番号と彼の本名、そして一言添えられていた。
”公安に配属になった。こっちの番号と名前は誰にも言わないでくれ。また今夜連絡してほしい”
Aは電話番号を登録しながら、そういえばゼロは総代だったな、と警察学校時代を思い出した。
公安警察に配属になったということは、あの名前は偽名で、本名は何かしらの隠す必要性があるのだろう。
何しろ公安だ、潜入任務をしなくても自身の性をひけらかすことは御法度なのだ。
また夜に連絡しよう、と脳内でスケジュールに入れ、Aは止まった車からやおら降りた。
「今回は二級呪霊の群れの発生ということで、一級の術師の手が空いていなかったため、安全をとってA術師へとのことです。」
「了解。」
概要を設定する伊地知に返事をして、Aは今にも壊れそうなぼろぼろの廃ビルを見上げた。
塗装は風化してそがれ落ち、かつて駐車場だったであろうそこには小石や瓦礫が転がっている。
「人がいる気配がするわね。」
「こちらの情報にそれは入っていませんが、いるならば救出も……。」
「もちろん。」
Aはそう返すと同時にビルへと駆け出し、帳を卸す伊地知から遠ざかって行った。
＿＿＿＿＿＿
諸伏くんの公式の偽名がないので、非公式ですが、緑川唯でお願いします。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1419人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スコッチ大好き - 更新待ってます。続きが気になります (2月12日 16時) (
レス) id: b5263111cf (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - しつこいですが更新待ってます〜頑張ってください！ (2022年10月29日 12時) (レス) @page16 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - こんばんは！！更新待ってます！！応援してます (2022年10月16日 20時) (レス) @page16 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：キャンパスロング | 作成日時：2022年9月23日 14時
