【実ｼ兄者】キミに恋していいですか？【uszw】

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牛沢side

体育祭終わり、キヨ達と打ち上げで焼肉に来た

学年対抗リレーで注目を浴びたキヨや、放送委員の仕事を頑張ったフジ、部活対抗リレーに出たレトルトと比べ、俺はクラス対抗リレーだけ出るという目立たないっぷり


「おつかれー」
とジュースを乾杯して体育祭の話をする


「そーいえばさ、俺Aちゃんと初めて喋ったかも」
肉を焼きながら言うフジ
それに「俺も！俺も！」とジュースを飲みながら言うレトルト


「うっしーも初めて喋った？」
キヨから話を振られ「あーうん」だなんて返す


「Aさ、静かだけどめっちゃ良い奴なんだよ。うっしーは席隣だし今日みんなで写真撮ったじゃん？仲良くなれんじゃね？」


そういえば。みんなで写真を撮った後Aさんと2人で写真撮ったな。絡まれたクラスのうるさい女子達と撮るのが嫌で逃げたかったからさっき撮ったAさん達の所に行って、喋る事もねぇし写真撮っただけなんだけども


写真ホルダを開き、先程の写真を見る
いつもはポニーテールだけど下ろしてるAさん。体育祭終わりだからか少し赤い頬で小さくピースをして笑っている


「え！うっしー写真撮ってんじゃん！」
「バカっ！勝手に見んなよ！」


隣に座っていたレトルトが勝手にスマホ画面を見てくる


「そういえばうっしーとAちゃんて席隣だもんね」
「何？好きなの？」
「ちげーよ。あの後クラスの女子達来ただろ？それから逃げたかったから写真撮ってきたんだよ」


俺が言うとちぇ、つまんねーのと口を尖らすレトルト



・


「ふぅー、腹いっぱいだわ…じゃまた明日なー！」
「おう、じゃあな」


解散してから1人で家までの道を歩く


「ん？あれって…」

スーパーの前で泣いている男の子に目線を合わせてしゃがむAさん。横には男の子の母親らしい人が何回も頭を下げている


「本当にありがとうございました」
「いえいえ。私も迷子になったことあって怖い気持ちわかるので。ママと会えて良かったねぇ」


どうやら迷子を助けたようだ
へー、Aさんてすげぇいい人だな


声をかけようか迷ったものの、声はかけずにそのまま家に向かった














「明日、連絡先交換してぇな」

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