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迎えた体育祭当日……
「緊張してきた…」
「大丈夫だって!キヨに言ってあるから、体育祭終わってから片付けの時に牛沢くん達の所に行こ!!」
「うぅ、ありがとう…」
自分の不甲斐なさに申し訳なくなってしまう
「それに、今日のA超可愛い!自信もって!」
「そうかな…」
今日の写真のために少ししてきた化粧。いつもはポニーテールにしている髪の毛も下ろして緩めに巻いてきた。陽キャの女子達みたいにキラキラしている訳じゃないけど、少しでも自信が持てるように朝から頑張ってきたのだ
・
あっというまに体育祭が終わってしまう。やばい、もう写真撮る時間じゃん!なんて考えれば考えるほどドキドキと鼓動が高鳴ってきた
「あーちゃんやっぱりムリだよ…」
「何言ってんの!ほら、行くよ!」
手を引っ張られ、終わった余韻で盛り上がっている牛沢くん達の所へ連れていってもらう
「キヨー!写真撮ろ!みんなも写ってー!」
あーちゃんが携帯を取り出し、フジくん、レトルトくん、牛沢くんも誘ってみんなで写真を撮る
流石に牛沢くんの隣には行けなくてあーちゃんの隣で精一杯の笑顔を作る
「OK!ありがとー!!」
全員で撮った後、私の肩を叩くあーちゃん。「行け!」の合図が出て体がカチコチ固まってしまう
「う、うs「ねぇー!キヨ達写真撮ろ!!」
私の頑張って出した声は後からやってきたクラスの陽キャ女子達の声にかき消されてしまい、牛沢くん達は行ってしまった
「はぁ、」
「で、でも!みんなでは撮れたじゃん!!」
ため息をつく私に慌てながら励ましてくれるあーちゃん
「Aさん」
ふいに後ろから聞こえる低い声
振り向くとそこには牛沢くんがいた
「写真とらね?」
その一言に落ち込んだ気持ちが一気に晴れて心臓がドキドキと鳴り始める
「う、うん!」
前髪を整えると横に来る牛沢くん。私の背の高さに合わせて少し屈んでくれる
「撮るよ……よし。ありがと」
撮り終わってからニッと笑ってキヨくん達の所へ走っていく牛沢くん
「ヤバいヤバいヤバいかっこいい……」
「A良かったねぇー!!!」
座り込む私の背中をバシバシと叩きながら喜んでくれるあーちゃん
「あ!」
「どうしたの?」
「連絡先聞くの忘れた……」
「あちゃ〜…」
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作者名:こっぺ | 作成日時:2022年10月4日 14時