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古文を教えてもらう約束をしたものの、テストは来月で、今月は放課後にバイトを沢山入れてしまっていた
それはAも同じようで俺と同じ日にシフトが入っていた
「A〜バイト行こうぜ」
「うん!」
案外勇気だして誘ってみるもんだな。断られたらだなんて女々しく考えていたけど、実際は学校終わりそのままバイトに一緒に行ったり勉強を教えてもらったり出来るらしい…
Aは割と大人しくて口数も少ないものの、なんだか一緒にいて落ち着くんだよな。俺もずっと喋る様な人間じゃないし丁度いい距離感というか
今も無言で2人並んで歩いているものの、不思議と気まずい感じはないし
俺たち相性いいんじゃね?だなんて浮かれた考えが浮かび、急いで頭から消そうと違う事を考えた
・
「2人ともお疲れ様〜」
「おつかれっした」「お疲れ様でした」
バイトが終わり、二人でロッカーに向かう
「牛沢くん、テスト勉強の事なんだけどさ……」
「ん?」
「牛沢くんて生物得意だったよね、?私苦手だから教えて欲しいなー…って、」
「勿論いいよ」
遠慮がちに聞いてくるA
今までAに頼られた事がなかったからなんだか嬉しくてすぐOKした
「でも今月は放課後バイトばっかりだよね?来月からしようか?」
「んーそうだよな…」
「なら倉庫使っていいぞー!」
急に現れた店長が壁にもたれ掛かりながら話しかけてした
「バイトも時間短くしとくからさ。バイト終わりそのまま倉庫で勉強してけよ。どうせ夜はお客さん少ないし」
「本当にいいんすか、?」
「おう!勉強頑張れよ!」
ほんと、良い店長だな、としみじみ思いながら「ありがとうございます」と二人で礼をした
「じゃあ来週からバイトの日、よろしくな」
「うん!私の方こそよろしくね」
・
Aside
Aけんくん!倉庫貸してくれるのありがとう!
けんいいって!頑張れよ!
けんくんからの提案に早速お礼のメッセージを送った
学校でも会えて、バイトでも会えて、さらにバイトの後も牛沢くんと一緒にいれるなんて幸せすぎるなぁ……
ニヤニヤと緩む頬を抑えた
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作者名:こっぺ | 作成日時:2022年10月4日 14時