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「フジくんは……」


さぁ、どんな返答が来るのか。自分でも分かるぐらいに心臓がドキドキとうるさくなっている



「フジくんは友達だよ!お姉さんと妹さんいるみたいでなんだか他の男子より話しやすいんだよね。女友達みたいな感覚かも!」


まさかの回答に「そっか」だなんて素っ気ない返事をする
嬉しいようななんだかよく分からない感情でそれ以上言葉が出なくなる


無言のまま駅まで2人並んで歩き、電車にのった





「そういえば、もう時期文化祭だね」


珍しくAから話を振られる
確か再来週くらいだったか。うちのクラスはドーナツ屋をやるとか言ってたな


「あのさ…一緒回りたいな……その…あーちゃんとキヨくん達とも!!!!」


一瞬ドキッとしたものの「みんなで」一緒ならいいなという話だと分かり「そうだな。楽しそうだしな」と返した


「2人で一緒ならいいな」だなんて事は言えずに







「じゃあまた明日ね」
「おう、気をつけて帰ろよ」


手を振りながら電車を降りるAに俺も手を振って別れる



「はぁ」


告白すらしてねぇしただの友達の1人である俺が、文化祭一緒に回りてぇななんて思うなんて傲慢だろうか





Aside


「あーちゃん……私やらかしたかも…」
「どしたの〜?」


家に着くまでに我慢できず、帰り道にあーちゃんに電話をかける


「勢い余って文化祭で一緒に回ろって言いそうになってね、すぐ後にあーちゃん達とも一緒にって付け加えたけど……引かれてないかな……」


思い出しただけでも恥ずかしくなってしまう


「大丈夫だよ〜!それに、今のAと牛沢くんなら一緒に回ってもいいと思うけど?」
「それは早いよ!!」


すぐに返した私に、はははと笑うあーちゃん


「でもさ、文化祭楽しみだよね。キヨ達に相談してみんなで回る?」
「それは無理!だって一緒に回るなんて恥ずかしいよ…絶対私黙っちゃう」


はぁ、とため息を着きながら話す私に優しくあーちゃんは優しく話しかけてくれる


「じゃあ回るのは2人で回ろうよ!その代わり、文化祭で牛沢くんと1回でもお話して写真撮ること目標にしよ!」
「う、うん……!頑張るね」


電話越しでも分かるくらい楽しそうに「頑張れ!A!」と言ってくれるあーちゃん
文化祭が楽しみだな

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設定タグ:牛沢 , キヨ , フジ、レトルト   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:こっぺ | 作成日時:2022年10月4日 14時

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