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肩を叩いてもビクともしない亜嵐くん。
タクシーのおじさんも困った顔をして
こちらを見ていた。
「すみません、こっちに行ってもらっても
いいですか?」
結局、私の家に運ぶことにした。
あ、決して軽い女じゃないよ?
亜嵐くんの住むタワーマンションは
セキュリティが強くて
私では中に入れない。
せめてもう少し亜嵐くんの意識が
あったらなぁ。なんて思いつつ。
あと、もしマンション内に入れても
エントランスや全体的に広すぎて
鍛え上げられたこの体を持つ亜嵐くんを
部屋まで送り届けることができないと思ったから。
私の家は小さなアパートでセキュリティなんて
各自でするくらいの程度の
一般人の家だから部屋まで辿り着くまで
そんなに遠くなかった。
ガチャ。
「ただいまぁ……」
とりあえず亜嵐君の上着などを脱がせて
ベッドに寝かせてあげた。
「着替えとかないし……
このままでいいかな。?」
そう思い私は自分のお風呂や寝る準備を
始めた。
全てやることを終えてもう一度
亜嵐くんが寝ている部屋を見ると
前に見た時からピクリとも動いてない。
「熟睡だ……おやすみなさい」
そう声をかけて私もリビングのソファへ
向かった。
明日の予定はGENEのみんなと同じだから
私が起きる時間くらいに起こしたらいいかな?
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作者名:この | 作成日時:2018年10月25日 0時