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前髪を切ったあの日から私は少しずつ変わっていった
もっと女の子らしくなろう
そうして上手くいったら三月くんに意識してもえるかもしれない
そんな希望を胸に、毎日を過ごしていた
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今日は、クラスのみんなで夏祭り
いつもの私だったら、断っているか、無難な服で行くはずだった
でも、今日の私はちがう!
全身鏡の前で自分を見る
ピンクのスカートに、お花の髪飾り
いわゆるオシャレというものをしてみた
変じゃ、ない、かな
勢いで着たのはいいものの、自信がなくなってきた
……もうどうにでもなれ!!今日の私は可愛いんだ!!
やけくそになりながら、私は家を飛び出した
.
集合場所に行くと、クラスメイトたちはほぼ集まっていた
「おー!A、こっちこっち!」
『ぎ、ギリギリセーフ…?』
「全然大丈夫だよ!てか今日のAの格好、可愛いね!」
『ほ、ほんと!?』
「ほんとほんと」
よ、よかった…
キョロキョロと周りを見渡すと、三月くんの姿が見えた
今日もキラキラしてるな…
今日、話せるといいな…
その後は、みんなと出店を回って楽しんだ
.
日は沈み、そろそろお開きというところで花火をすることになった
私はみんなとすこし離れて線香花火をしていた
打ち上げ花火もいいけど、こういう花火も好きだなぁ
パチパチと音を鳴らしている花火
今日一日、三月くんに話しかけようとしたけど上手くいかず、気づいたときにはこんな時間になっていた
あーあ、せっかく一緒に夏祭りに来たのに、もったいないことしちゃった
「お、Aは線香花火か?」
『え、うわぁぁ!!』
予想外の人物の登場に動揺して手元が狂い、線香花火は地面へと消え去ってしまった
「はは、驚きすぎだろ」
夜なのに眩しい笑顔を振りまいている
『み、三月くん…』
びっ、くりした、心臓、止まるかと思った
な、なんでここに…
さっきまで、手持ち花火をしてたはず…
「俺も線香花火しようかな」
三月くんはそう言って、線香花火に火をつけた
周りには、人がいないと、いうことは
ふ、二人きり……!?
緊張してきた、心臓が脈打つ速度が早くなる
というか、なにか話さないと!
せっかくこっちにきてくれたんだから
「Aってさー」
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作者名:ひな x他1人 | 作成日時:2018年5月1日 0時