不動のモテ男は女嫌いでした（青） (ページ18)

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求めないページ18

『望さん』

桃「真白～」

ぎゅーってしてくる望さん

『こんばんは』

桃「あれ、真白…なんか前よりえろくなった？」

『え、…そうですか？』

桃「おん、なんか色っぽい」

腰を撫でられてゾワっとする

胸を押して

『望さん、何お飲みになりますか？』

誤魔化す

桃「せやな？会いに来たのもそうやけど、俺は貢ぎに来てるからなぁ？…ドンペリ二本頼もかな」

そう言ってボーイさんを呼んでお酒を注文した

お酒を飲んでる時も

私を抱き寄せていて

望さんもホストをしてるから

話が上手で

話を聞いたり、自分の話をしたり

楽しい空気を作る

桃「あ、そろそろ帰らな…」

『帰っちゃいますか？』

桃「んー、彼女が…な？面倒いねんけど…あとでうるさいから」

そう言って私にキスをして去っていく

望さんはホスト通いをしていた女の人をカモとして彼女にしてるらしい

でも

そんな言い方してるけど

たぶん彼女のことはそれなりに好きなんだ

私とはただの遊び

ふらっとゲームセンターに寄って遊ぶみたいな感じで

私と話をしてたまに私を抱いて帰るんだ

息抜きみたいな感じ

そんなの当たり前なのに

こんな感じで流星さんにもいつかは

好きな人が現れて

私のことなんて

若気の至り

火遊びみたいな

過去の話として終わってしまうんだ

でも

それが私の望みだったんだから

欲しがっちゃダメなんだ

『また、…いらしてくださいね』

笑顔で望さんを見送る

桃「…なんで…そんなに寂しそうに笑うんや」

『え？』

桃「帰りたくなくなるやろ」

抱きしめられて

そう言われた

桃「彼女っていうても俺にとってはただのATMや…好きでもなんでもない」

っ

その言葉がまるで流星さんに言われてるような気がして

「ただの遊び相手…好きでもなんでもない」

いつかそう言われてしまいそうで

怖くなった

『いつでも来てくださいね？待ってます』

そう言って入り口まで見送った

一度裏に行って

泣きそうなのを我慢して

心を落ち着かせてからまた次のお客様の元へ

私は何も求めない

受け身であればそれでいい

そう言い聞かせて

自分の感情を捨ててひたすらお客様が楽しめる場所を作った

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