第肆拾陸話 夢と現実 ページ10
トントン…グツグツ…
貴「…んっ」
目を覚ますとそこには父さんに母さん、そしてミカサがいた。
カルラ「あら、A起きたのね。ほら、手伝って?もう少しでできるから」
貴「……む〜」
カルラ「あらあら」
これは一体どういうことなんだろう?母さんと父さんが今此処に居るわけないのに…
それとも
貴(あれは夢で、こっちが本物なのかな?)
そうだとしたら、嬉しいな…
ドンドンッ
貴「?」
後ろにある窓を誰かが叩いている。誰だろ?
貴「…アルミン?」
アルミン「A、目を覚まして‼︎それは本物じゃない!幻だよ⁉︎」
幻?
貴「何言ってるの、アルミン。現に母さんも父さんもいるじゃないか」
アルミン「A!現実から目を背けちゃダメだ‼︎」
貴「背いてなんか…」
この光景が、私の願いなんだ。ずっと、ずっとみんなで一緒に暮らす。これから先も…
アルミン「…A」
貴「?」
アルミン「Aはなんで、調査兵団に入ろうと思ったの?」
なんでだっけ?…あれ、なんだっけ思い出せないや。
大切な事なのに…
アルミン「Aはなんで調査兵団に入ろうと思ったの⁉︎お母さんの仇を取る為じゃないの⁉︎」
貴「!」
そうだ…あの時、母さんは…死/んだ筈。
私の目の前で食われたじゃないか
カルラ「…A?」
貴「……っ」
アルミン「A‼︎」
貴「これは幻だ‼︎私(俺)の目的は母さんを殺/した巨人共を狩り尽くすことだ‼︎」
ボゥッ
辺りは炎に包まれ、幻覚は消えた。
貴「…っ!」
目を覚ますとそこにはみんなの怯えた顔。
あぁ、またやってしまったんだ。そう、思うと少し罪悪感が募る。
貴『アリガト、アルミン』
アルミン「!」
アルミンの頭の中へテレパシーを使い、礼をする。
ドシン、ドシン
俺のやることはただ一つ。大きな岩を持ち、穴を塞ぐこと。
重たい岩を持ち上げ向かう。途中で巨人共が来るが、みんなが狩ってくれる。
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作者名:天空の姫君 | 作成日時:2014年12月30日 10時