水を向ける (ページ20)

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二人目？ページ20

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「それもいいと思いますよ」

卓さんとは1度離れてみようと思った

貴方を見る度に胸が、きゅうとなる

この何か分からない感情が、卓さんに迷惑をかけてると思ったから

『ですよね～...』

自分の仕事も終わらず、ひつじと今の家政婦さんについて相談していた

「...中島様が、A様の絶対的運命の人ではないので、違う人と会ってみるのも良いのでは？」

あ、それもそうだ

卓さんと結ばれるようなことを勝手に考えていた

こんな思い込み、貴方を困らせちゃうよね

また少しだけ悲しくなった

でも、貴方の為を思ってだから

いいことだよね

『...はい、じゃあお願いします』

「いつか見た、数人の野球選手を覚えていますか？」

『あぁ、はい』

この店に初めて来た時に見た写真、あんまり覚えていない...

あの時は、卓さんしか見えてなかった

「あの中から、1人選んでみましょう」

カウンターに座り、写真を眺めてみると

『あ、西川遥輝！』

「西川様をご存知で？しかも、フルネームですか...」

中には、前に会った遥輝さんが含まれていた

『でも、西川遥輝は大丈夫です…また違う時にお願いします...』

「そうですか…フルネーム...」

「では、違う方を」

あぁもうこの際運に任せて、

『どれにしようかな、天の神様の』

『...言う通り...』

写真の上に止まった指と21字が決めたのは、

誰だ、この人

笑っている顔、普通にかっこいいな

「二人目の方、決まりましたね」

「...この方は〝坂本勇人〟様です」

「此処から少し遠いに住まわれています」

「坂本様の、明後日掃除などを頼まれていますが、A様行かれます？」

『...と、とりあえず行きます』

仕事の為をと思い、はいと答えてしまった

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勇人さんのことをもっと知っていれば、

卓さんと離れたくないと言えば、

遥輝さんにもう一度会いたいと言えば、

私の1人だけの運命の人は、

変わってしまうの？