10 Daiki ページ10
Daiki
大貴「また逃げられちゃうといけねーし。
あと、さっきも言ったんだけど、医者だから、その大変さは分かってるつもりで・・・」
A「何?はっきり言ってよ」
大貴「いや、医学的によ。
初めてじゃないし、大丈夫だと思うけど、二人目・・・早めに作りたいかと・・・」
海の方に向いてた体が、くるっと半分こちらに向き、俺を見上げた。
A「ダイキ・・・兄弟は無理かと思ってたから・・・」
海の水面に映る月の光よりキラキラと
目から溢れ出しそうな純粋な涙・・・
大貴「もう、悲しい涙は流させないから・・・」
Aの体を、再びこちらに向かせて、肩に手を乗せキスをする。
この感覚・・・、この心臓が高鳴るキスは、やっぱりAとじゃないとダメなんだって、改めて思った。
この2年9ヵ月の間、色んな人とキスをしてきたけど、「好き」とか「愛してる」って気持ちが溢れるのはやっぱりこの唇だけ・・・
他の女と比べちゃって怒られそうだけど、Aが一番だから、だからいいよね・・・
・
・
大貴「そろそろ帰るか。遅くなっちゃったな」
スマホの時間はそろそろ21時になりそうだった。
A「うん、ダイキ、お風呂入れてもらったかな」
大貴「雄也さんちに、迎えに行く?」
A「そっか、その方が早いね」
車に乗り込み、雄也さんのサーフショップをナビに登録する。
お店の上が、住居らしい。
二人きりの時間は、あと少しだけ。
それでも、二人の大切なものを迎えに行くんだから、早く行きたいし。
なんとも複雑な気持ちだった。
少しでもAの体温を感じてたくて、手をひっぱり、俺のももの上に乗せた。
Aはビックリしてたけど、そのままでいてくれて。
俺の手があいてるタイミングでは、その細い指の手の上に、俺の手を乗せた。
Aの指と指の間に、俺の指を入れていく。
あの日、子供が欲しいって突然言われた夜を、思い出す・・・
・
大貴「俺らの関係って、今は何かな」
A「んー、恋人以上夫婦未満・・・かな」
大貴「俺らは、恋人同士だった事、なかったもんな」
A「そうだね。
でも、お互い、心の中ではそんな気持ちだった事、あったよね」
大貴「まあな・・・」
・
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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年11月5日 12時