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A「別に、大ちゃんのせいじゃない」
大貴「うん・・・行こ」
ダイキを抱えてない手が、私の前にすっと伸びてきた。
バッグと手土産も持ってない方の手を、その手に重ねた。
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相変わらず、冷たい手・・・
だけど、とっても温かくて。
私達二人は、大ちゃんに守られて生きていきたいって、強く思ったよ。
近くの駐車場に停めてあった車に乗り込み、ダイキはチャイルドシートに座った。
私も、ダイキの隣に座り、なんかホッとした。
大貴「ダイキ、まだマスクつけとけ。
こっから30分くらいで着くと思うからさ。
うち行けば、ネブライザーとか出来るし」
うちって、ご実家の病院って事だよね。
ホッとしたのも束の間、また緊張してきた。
大貴「A、ダイキの胸、まだゼーゼー言ってる?」
そう聞かれて、胸に耳を近づけたけど、さっきとは全然違っていた。
A「大丈夫そう。
ダイキ、苦しい?」
首を横に振っている。
A「うん・・・よかった・・・」
ダイキ「マーマ、なかない!」
あ・・・・
涙が出てきた・・・
チャイルドシートの中で、ダイキが暴れ出した。
何をしたいのかと思ったら、私の腕を引っ張った後、私の頭をポンポンとしてきた。
もしかして、大ちゃんの真似?
大貴「おい、ダイキ!
それは、俺の役目だから、お前はしなくていいっての!」
ダイキ「やーだ。
ダイキのママ!」
大貴「いや、俺はAの事、ママとか思ってねえし。
大切な人だからさ。
なあ、よくあんの?発作」
A「最近はなかった。
前にあったのは、半年くらい前で、実家の近所で犬に触った時。
動物の毛がダメみたいで。
すぐに近所の小児科に行ったんだけど」
大貴「動物もダメかー、俺と一緒だ。
薬は?今も飲んでるんだよね、毎月小児科に行ってるくらいだから」
A「うん、今は吸入ステロイド薬を」
大貴「だから出来たんだな」
A「あれで、出来てるのか不安だったんだけど。
ひどくなると、ネブライザーしてる」
大貴「今日は、ホコリとか空気の悪さなんだろうな」
A「ダイキ、東京初めてだから」
大貴「えっ、そうなの?」
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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年11月5日 12時