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翌週の水曜日は、残業になったと連絡があり、普段通り、私がダイキをお風呂に入れ、8時半にはお布団の中に入った。




寝室を暗くして、手元だけの明りで絵本を読んでいると、ガチャッと鍵が開く音がした。





あーーーっ、タイミング!






ダイキ「ママ、だいちゃんきたね!

  ちょっと、いってくる!」






A「ちょっと、ダイキ!

  もう、ねんねよ!」





スッと布団から出て、寝室の扉を開けた。


キッチンのシンク上の電気の光が、寝室まで入ってきた。






ダイキ「だいちゃん、おかえり!」





大貴「あー、ごめん。

  寝るとこだったよね」





仕方なく、私も布団から出て、キッチンに行った。






大貴「わりぃ、起こしちゃった?」





A「いや、まあ・・・ダイキが大ちゃんの事、ずっと気にしてたし仕方ないよ」





友達が言っていた、夫のタイミングの悪さというやつなんだろうけど、まだ正式な夫じゃない人には、そんなにイラッとしない事を知った。





A「ご飯にする?」




大貴「いやー、ダイキ寝ちゃう前に、やりたい事があんだけど。

  あの・・DNA鑑定のキットが来たからさ、それだけやらせて欲しいんだけど」





そう言って、袋から何か見慣れない物を出した。






ダイキ「これなーに?なにがはいってる?」






A「この電気の明るさで出来る?

  全体の電気つけちゃうと、また目がさえちゃうから」






大貴「あー、全然大丈夫。

  ダイキ、おイス座って」






そう言って、大ちゃんは石鹸で手を洗いだした。



ダイキも興味津々で、一人でダイニングテーブル用の高いイスに座った。


私も、その隣に腰かけた。





大ちゃんもイスに座り、そのキットの封を開け、中のゴム手袋を、手際よくつけた。


なんか、そういう姿がかっこよくて、ちょっと暗い中、顔が赤くなってたと思う。






大貴「ダイキ、今からママと大ちゃんとダイキの三人は、同じ検査をします。

  これで、お口の中をキレイキレイって5回こするのね。

  綿棒って知ってるかな。

  綿棒でこするだけだから、痛くないから。

  最初に、ママにやってみよっか」





不安そうなダイキに、優しく説明する姿も、普段の仕事中の大ちゃんを連想させ、ドキッとした。





大貴「A、口開けて」




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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年11月5日 12時

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