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Daiki



Aは、下を向いてしまった。




父「それでも、Aを守る事が出来ますか?」





大貴「はい・・・二人でちゃんと話し合います」






父「親としては、心配なんです。

  もう、戸籍にバツをつけて欲しくないし、ダイキに・・孫に悲しい思いをさせたくないんで。

  有岡さんは、お若いし、お医者様で、きっと人気もあると思います。

  今後、こんな年のいったおばさんだけなんて、我慢出来ますかね・・・」





お母さんは、心配そうに俺とお父さんの顔を、順番に見ている。


Aは、下を向いたままで表情がわからないけど、口をギュッとつぐんでいる。










大貴「はい、俺はAさんがいなくなって、本当に淋しくて。

  もう会えないと思ってたのに、奇跡的に再会出来ました。

  それも、俺の子供まで生まれていて。

  すごく嬉しくて、もう二度と離さないって思ったんです。

  だから、俺を信じて、ついてきて欲しくて。

  今は、あの頃よりは責任のある仕事も任されていて、ちゃんと二人を養える自信もあります。

  今後は、子供ももっと作りたいし、ちゃんと家族で暮らしていきたいんです。

  だから、俺達の結婚を、許してください」





最後のひと言を言う為に、正座をし直した。


そして、頭を下げた。





頭の上で、お父さんの声がしだした。





父「わかりました。

  それでは、Aとダイキの事、これからもよろしくお願いします」






大貴「え・・・」






あっさりと許可されて、ビックリして頭をスッと上げたら、お父さんもお母さんも、ニコニコ笑って俺を見ていた。





母「どのくらいの、心づもりがあるか、確認したのよ。

  嘘ついたら、許さないからね!」





お母さんの話し方は、どこかAに似ていた。


怒られていたとしても、愛を感じる。





Aの顔を見ると、目をウルウルとさせて、瞬きをするのを我慢していた。






母「ほらっ!そろそろダイキの出番じゃない?」




A「うん!」





一気に緊張はほぐれ、Aんちのみんなが、味方なんだと知って、ホッとした。



そこからは、みんなでダイキの事を応援した。


みんなが、一番大切にしないといけないものが同じだという事・・・


やっぱり、あの時、子供を作る事にして、よかったって思ったよ。






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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年11月5日 12時

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