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一応、ソファーの側に脱ぎ捨てられていたTシャツを持ってきたけど、起きないよね。





A「大ちゃん・・・大ちゃん・・・」




薄っすら開けた目と、目が合うと、私の腕を引っ張り、大ちゃんの腕の中に収まった。



寝ぼけた声で



大貴「やっぱ、寝ちゃってた・・・」





A「これ、着といた方がいいよ」





大貴「着せて・・・」




ダイキの真似なのか甘えてる。




頭からTシャツをかぶせるとこまでしたら、自分で腕は入れていた。


髪の毛がまだ少し濡れているのが気になったけど、きっと起きないだろうから、特に何も言わなかった。




Tシャツを着てくれたので、ホッとして自分の布団に入り、タオルケットをかけ、目をつぶった。





するとすぐに、シーツが擦れる音がして、背中の方で大ちゃんが動いているのがわかった。





ひゃっ!





後ろから、抱きついてきた。


首の後ろに、大ちゃんの熱い息がかかる。





大貴「なぁ、ダイキ、俺の事探してくれたな・・・

  なんか、嬉しい・・・」





私の体を包みこむ腕に、ギュッと力が入った。





半分、後ろを向くと、大ちゃんの腕によって、180度回転させられ、向かい合ってしまった。





さっきまでいた、大ちゃんの腕の中・・・


再び、抱きしめられている。


そして、私の唇を、再びすくい上げる。






大ちゃんの足が、私の足を押さえ込んだ。



大ちゃんから離れる事が出来ない状況も、幸せだった。





A「おやすみ・・・」





大貴「おやすみ・・・」






子供の前で、こんなにイチャイチャしていいのかな。



そんな事を思いながらも、一週間に一度しか会えないんだって思い直して、大ちゃんの腕枕に甘える事にした。



大ちゃんの布団に、自分の枕を引っ張り入れ、そっと目を閉じた。



















翌朝、早目に起きて、二人分のお弁当を作る。


誰かの分の弁当を作るとなると、やる気も違ってくるから。


自然と笑顔になってくる。






大ちゃんを何度も揺すって起こす。



寝ぼけながら、寝癖を直し、着替えて支度は完了したようだ。





A「これね、お弁当・・・」





大貴「あぁ、ありがと」






玄関でいってらっしゃいのキスをして、見送った。




またそれぞれの生活が始まるんだと思うと、やっぱり寂しい・・・













寂しいのは、私と大ちゃんだけじゃなかった。






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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年11月5日 12時

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