第六十二章 ページ6
「夕奈!!!」
「左之さっ...!?」
千景が去ってから、みんなは刀から手を離し私に駆け寄って来るが一際早かったのが左之さんだった
名前を呼び終わる前に、私を引き寄せ力強く抱きしめる
こんなにも心配を掛けるのは何回目だろうか
「すまねぇ....また俺はっ...」
「左之さんはなにも悪くないよ。油断してたのは私だし。何度も何度も心配ばかりかけてごめんなさい」
自分を責める左之さんに胸が痛む
だって、悪いのは私なのに
左之さんの背中に腕を回しぎゅっと抱き着きながら、精一杯の、心からの謝罪をする
ごめんなさい
心配ばかりかけて、私は最低な奴だ
「ちょっと、二人の世界に入るのやめてくれる?僕達もいるんだけど?」
「総司、土方さん、平助、けいちゃん、新八、千鶴、源さん、ザキヤマ....みんな...」
横から総司の声が聞こえ、そちらを見ればみんなが揃っていた
みんなを見れば安心する
こんなにも大切な人達になっていたと、強く実感する
「.....さ、左之さんっ、苦しっ」
さすがにギブアップだということを知らせるために、背中をパンパン叩く
「あ、あぁ...すまねぇ。大丈夫か?」
「何とか...。みなさん、ご心配お掛けして申し訳ありませんでした」
離してくれた左之さんを見ながら苦笑いした後、身体ごとみんなの方へ向き謝罪して深く頭を下げる
「足手纏いになりたくなくて、強くなりたくて、剣を握ったのに.....みんなの足手纏いにしかなってない...ごめんなさい....」
みんなの顔を見るのが怖くて、私は頭を下げたまま顔を上げることができなかった
するとーーー
ーーーゴンッ!!
「い゛っ!!??」
頭に強い衝撃を受け、殴られたと理解する
痛い、かなり痛かった今の...
物凄い声出たじゃん
「頭上げろ、桐生」
土方さんの声が聞こえ、殴られた場所を抑えながら、ゆっくりと頭を上げると其処には物凄く眉間にシワを寄せた土方さんがいらっしゃった
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ぷー(プロフ) - mizu217(ニイナ)さん» そう言っていただけてめちゃくちゃ嬉しいです!!キャラ崩壊してないかとか色々心配ですが...かっこよく書けててよかったです! (2017年8月25日 12時) (レス) id: 557e5927c8 (このIDを非表示/違反報告)
mizu217(ニイナ)(プロフ) - もう、無理です。左之さんかっこよすぎです〜!! (2017年8月25日 4時) (レス) id: 908cde38bf (このIDを非表示/違反報告)
ぷー(プロフ) - Asoraさん» お心遣いありがとうございます。優しさが心に染み渡ります...!これからもこの作品に目を通していただければと思いますので、よろしくお願いします。 (2017年8月24日 8時) (レス) id: 557e5927c8 (このIDを非表示/違反報告)
Asora(プロフ) - ぷーさん» いえいえ! こんな事言える立場では無いですが無理はしないでください!何時迄も楽しみに待っていますので! (2017年8月23日 22時) (レス) id: 32969ac174 (このIDを非表示/違反報告)
ぷー(プロフ) - Asoraさん» ご指摘ありがとうございます。全然気付きませんでした...!!また何かありましたら、教えて頂けると嬉しいです。そして、嬉しいコメントありがとうございます。そう言っていただけて本当に嬉しい限りです。これからも楽しんで頂けるよう頑張ります! (2017年8月23日 22時) (レス) id: 557e5927c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぷー | 作成日時:2017年8月21日 10時