第八十章 ページ46
「二人して何コソコソ話してんだ?」
「俺達にも話してみろ、平助!」
左之さんと新八は気になるのか二人して聞いてくるが、新八に至っては物凄くニヤニヤしている
「「ーーー秘密!」」
私と平助はお互いに顔を見合った後、悪戯な笑みを浮かべながら声を揃えて言った
「ーーー桐生はん。原田はんって、好いやんいたはりますの?」
「え?さあ?どうですかね。そう言った話は聞かないのでわからないです」
私達の席に来た芸妓の紗雪さんが急に小声で聞いて来た内容に驚くが、少し気持ちがモヤっとしながら答える
そんなの知るか、本人に聞けよ
私だって気になるってのに
「あんだけえぇ男はんやから、原田はん島原の芸妓の間で噂になってはりますけど....どの芸妓を贔屓にしてるいう話は、全然聞きまへんの。もしかしてもう、心に決めた人がいたはるんかなぁ....そんなんやったらうち、どないしょ!」
あ゛ぁぁぁ!!!
だから知らんっちゅうの!!!
「桐生はん何か知ったはります?もし知ったはったら、うちにこっそり教えとおくれやす」
「いや、だから何も知らないので」
「なんで隠すんどすか?教えてくれてもえぇどすやろ」
「せやわ、桐生はんいけずや!同じ屯所で暮らしたはるのに、何も知らんはずおへんやろ」
急に間近でもう一人の芸妓、小梅さんが入って来たことにまずびっくりしたよ
なんなんだもう
めんどくさくなってきた
なんかイライラする
「本人が目の前にいるんだから直接聞けば?」
少し冷たく言い過ぎてしまっただろうか
と考えながら私はイライラを抑えるために席を立ち部屋を出ようとする
「夕奈、どこ行くんだ?」
「厠」
行く場所を聞いてきた平助に短く告げて私は部屋を出た
第八十章
 ̄ ̄ ̄ ̄
(いちいち私に聞いてくんじゃねぇ、本人に聞いて当たって砕けろ!!)
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ぷー(プロフ) - mizu217(ニイナ)さん» そう言っていただけてめちゃくちゃ嬉しいです!!キャラ崩壊してないかとか色々心配ですが...かっこよく書けててよかったです! (2017年8月25日 12時) (レス) id: 557e5927c8 (このIDを非表示/違反報告)
mizu217(ニイナ)(プロフ) - もう、無理です。左之さんかっこよすぎです〜!! (2017年8月25日 4時) (レス) id: 908cde38bf (このIDを非表示/違反報告)
ぷー(プロフ) - Asoraさん» お心遣いありがとうございます。優しさが心に染み渡ります...!これからもこの作品に目を通していただければと思いますので、よろしくお願いします。 (2017年8月24日 8時) (レス) id: 557e5927c8 (このIDを非表示/違反報告)
Asora(プロフ) - ぷーさん» いえいえ! こんな事言える立場では無いですが無理はしないでください!何時迄も楽しみに待っていますので! (2017年8月23日 22時) (レス) id: 32969ac174 (このIDを非表示/違反報告)
ぷー(プロフ) - Asoraさん» ご指摘ありがとうございます。全然気付きませんでした...!!また何かありましたら、教えて頂けると嬉しいです。そして、嬉しいコメントありがとうございます。そう言っていただけて本当に嬉しい限りです。これからも楽しんで頂けるよう頑張ります! (2017年8月23日 22時) (レス) id: 557e5927c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぷー | 作成日時:2017年8月21日 10時