第七十七章 ページ40
「ちょっと、みんなして何言ってんの。はじめくんはそう思わないよね?」
「桐生。お前は男に生まれてくるべきだった。その剣の腕前。女子とは、惜しい」
はじめくんも易々と私を見捨てた
失礼だなこいつら
しかも君菊さんいるのに何私が女って言っちゃってんの
まぁもうお千ちゃんから聞かされてるだろうからいいんだけどさ
そんな事を思いながら私は自分の席に戻った
「にしても、立て札守っただけでこれだけ報奨金が出るなら、全員捕まえてたらどんだけの大金が貰えてたんだろうな!」
「ほんとほんと」
「なぁ、左之。どうして逃がしちまったんだ?相手が八人くらいなら、何とかできねぇ数じゃなかったろ。夕奈ちゃんもいた事だしよ」
「あぁ、俺もそれが不思議だったんだ」
新八と平助の言葉に左之さんの表情は険しくなる
そして、視線をあげて千鶴を見れば口を開く
「....千鶴、あの晩どこかに出かけなかったか?」
「え?いえ」
「本当だな」
左之さんはより一層視線を鋭くしながら千鶴を見る
「はい。夜はいつも屯所に居ますけど」
「おい、どうしたんだ左之」
「いや、実は土佐藩士を取り囲んだ時、千鶴に良く似た女に邪魔されたんだ。それでこっちの包囲網が崩れちまってな。夕奈が直ぐに動いてくれたから、幸い隊士には怪我はなかったんだが」
「そんな...」
戸惑う千鶴を横目に、総司は口を開く
「ねぇ、それってさぁ、前に平助と巡察の時に会った子かもしれないよね」
「!!」
「確か、南雲 薫って言ったっけ。あの子、本当に君に似てたよね」
「でも、それだけでは...」
総司の言葉を聞いて土方さんは私に視線を送ってきた
たぶん確認だろうと思い、私は静かに小さく頷くと彼は眉間にシワを寄せた
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ぷー(プロフ) - mizu217(ニイナ)さん» そう言っていただけてめちゃくちゃ嬉しいです!!キャラ崩壊してないかとか色々心配ですが...かっこよく書けててよかったです! (2017年8月25日 12時) (レス) id: 557e5927c8 (このIDを非表示/違反報告)
mizu217(ニイナ)(プロフ) - もう、無理です。左之さんかっこよすぎです〜!! (2017年8月25日 4時) (レス) id: 908cde38bf (このIDを非表示/違反報告)
ぷー(プロフ) - Asoraさん» お心遣いありがとうございます。優しさが心に染み渡ります...!これからもこの作品に目を通していただければと思いますので、よろしくお願いします。 (2017年8月24日 8時) (レス) id: 557e5927c8 (このIDを非表示/違反報告)
Asora(プロフ) - ぷーさん» いえいえ! こんな事言える立場では無いですが無理はしないでください!何時迄も楽しみに待っていますので! (2017年8月23日 22時) (レス) id: 32969ac174 (このIDを非表示/違反報告)
ぷー(プロフ) - Asoraさん» ご指摘ありがとうございます。全然気付きませんでした...!!また何かありましたら、教えて頂けると嬉しいです。そして、嬉しいコメントありがとうございます。そう言っていただけて本当に嬉しい限りです。これからも楽しんで頂けるよう頑張ります! (2017年8月23日 22時) (レス) id: 557e5927c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぷー | 作成日時:2017年8月21日 10時