第六十四章 ページ11
「でも、良かったの?私が一緒で」
「うん。だって君、初めから知ってたでしょ?」
「そうだけど...」
「なら、初めからバレてるなら今更だと思うけど」
歩きながら、本当に良いのかどうか聞くと総司は全く気にしていない素振りで言う
そして、もう一つ気になったことを聞いてみた
「でも、何で私にいてほしいの?」
「ただ側にいてほしいと思ったから。それだけだよ」
「.....そう」
総司の言葉を聞いて、胸が締め付けられ居ても立っても居られないと感じる
少し悲しげな、不安げな、いろんな感情が混ざった顔をする総司を見ていられなくて、私は安心させるために総司の左手をそっと握った
「!!何?夕奈ちゃん」
「人の温もりを感じると、少しは落ち着くから。手繋いでてあげる」
「....君の方が凄い顔してるけどね。まぁでも、当分は離さないでね」
「...ん」
最初は驚いていた総司だが、直ぐにいつもの顔に戻り手を強く握り返して来た
離すなと言われ、この時ばかりは大人しく頷いた
だって、チラッと見た総司の目は酷く悲しげな色を写していたから
今離してはいけないと思って、私も握った手に再度力を入れて握り直した
第六十四章
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(今の総司は見てられない...この手をしっかり握ってないと、消えてしまいそうな錯覚になる)
(急に手を握られて驚いたけど、夕奈ちゃんの手は暖かくて自然と落ち着いた)
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ぷー(プロフ) - mizu217(ニイナ)さん» そう言っていただけてめちゃくちゃ嬉しいです!!キャラ崩壊してないかとか色々心配ですが...かっこよく書けててよかったです! (2017年8月25日 12時) (レス) id: 557e5927c8 (このIDを非表示/違反報告)
mizu217(ニイナ)(プロフ) - もう、無理です。左之さんかっこよすぎです〜!! (2017年8月25日 4時) (レス) id: 908cde38bf (このIDを非表示/違反報告)
ぷー(プロフ) - Asoraさん» お心遣いありがとうございます。優しさが心に染み渡ります...!これからもこの作品に目を通していただければと思いますので、よろしくお願いします。 (2017年8月24日 8時) (レス) id: 557e5927c8 (このIDを非表示/違反報告)
Asora(プロフ) - ぷーさん» いえいえ! こんな事言える立場では無いですが無理はしないでください!何時迄も楽しみに待っていますので! (2017年8月23日 22時) (レス) id: 32969ac174 (このIDを非表示/違反報告)
ぷー(プロフ) - Asoraさん» ご指摘ありがとうございます。全然気付きませんでした...!!また何かありましたら、教えて頂けると嬉しいです。そして、嬉しいコメントありがとうございます。そう言っていただけて本当に嬉しい限りです。これからも楽しんで頂けるよう頑張ります! (2017年8月23日 22時) (レス) id: 557e5927c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぷー | 作成日時:2017年8月21日 10時