才能マンの兄もまた才能マン (ページ3)

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流星side

俺はその人(？)の手というか触手を手に取った
あとは母さんたちに喋るだけ……不思議と足取りは軽かった

ガチャ

『ただいま』

光己「おかえり！今日は遅かったけど……どうかした？」

『んーん。そうだ。母さんに話がある、父さんが帰ってきたら話そう』

光己「？わかった。取り敢えずご飯にしよっか！勝己！！ご飯！！！」

勝己「うるせぇ！！ババァ！！」

『母さん。今日の夜ご飯なに』

光己「今日はカレー。勝己早く降りてこい！！」

勝己「チッ」

『着替えてくる』

部屋に戻りダボッとしたオーバーサイズのパーカーを着てジャージのズボンを履く

『お待たせ』

ガチャ

勝「ただいま～」

「『おかえり/！』」

『今日は速かったね』

勝「今日はなんだかことがうまくいってね～」

勝己「ババァ！！タバスコ！！」

相変わらず辛いもの好きだなぁ

「「『いただきます』」」

『ん、今日も美味しい……』

光己「相変わらず流星は素直ねぇ……ちょっと勝己！！タバスコかけすぎ！！」

勝己「うるせぇ！！」

勝「あはは」

『飯の時くらい静かにしてくれ』

勝己「ケッ」

光己「流星の言うことだけは聞くのよね……」

勝「仲がいい印じゃないか」

＿＿「「『ご馳走さまでした』」」

『母さん。洗い物手伝うよ』

光己「ありがとね」

『別に……これくらいしかやってあげれなくてごめんだけど……』

光己「手伝ってくれるだけで嬉しいのよ！！」

『そっか……』

＿＿

『父さん、母さん。改めて話があるんだけど……』

正面に2人が座る。妙な緊張感がある

『俺椚ヶ丘中学校に転校したい』

勝己「は……？」

光己「なにかやりたいことでも見つかったの？」

『今日俺飛び降りようとした』

「「？！」」

『でもこんな俺でも役に立てるって言ってくれた人がいたんだ。その人に色んなこと学んで俺は夢をまた追いかけたい』

勝「……そうか……いいんじゃないか？転校」

光己「そうね。精一杯頑張れ！」

『いいの……？お金もかかるのに……』

光己「いいのいいの！」

勝「流星の夢はヒーローになることだもんな！応援してる！」

『ｯありがとう』

俺の声は震えていた……嗚呼この家族は暖かい

勝己「なんで……お、俺のせいか……？」

『違う。俺自身が変わらないとなにも始まらない……そう思っただけなんだ。不安にさせた……わりぃな』

と泣きそうな勝己の優しく頭を撫でてやる